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HMTからのお知らせ

参加型メタボロミクスセミナー 「尿中代謝物の挙動追跡」 を開催しました


HMTの井元淳です。東京は快晴ですが、昨日から庄内は大雪で、交通の便が乱れているようです。やっと本格的な冬が来るんでしょうか。

2月5日、6日に鶴岡本社で参加型メタボロミクスセミナーを行いました。お忙しい中お越しいただいた皆様ありがとうございました。

昨年行ったセミナーに引き続き、今回は「尿中代謝物の挙動追跡」と題し、非侵襲的にサンプリングできる代表的な検体である尿を、実際に参加者の方々ご自身に採取していただき、翌日までに解析して結果を示すというまさに参加型のセミナーでした。

尿の前処理

1日目はHMTの研究所に参加者の皆様が到着してすぐ、全体説明もそこそこに、早速採尿をしていただくところから始まりました。

実験の内容は、ドリンク剤の摂取前後の尿を比較解析し、いかに代謝物質が動くのかを観察していただくというものです。

採尿後は、実験室へ移動し試料を前処理していただきました。CE-TOF MSが整然と並ぶ実験室で参加者の方々が興奮して記念撮影をされ、数々のショットをとられるCE-TOFMSたちもどことなく誇らしげでした。前処理後、CE-TOF MSに試料をセットしていただき、ドリンク接取前の試料の分析をスタートさせました。

慶應義塾大学先端生命研究所(IAB)やチリの銅山の企業などメタボローム研究施設が集約した鶴岡メタボロームキャンパスのラボツアーが終わると、2度目の採尿を行いました。これで本日の実験は終わりです。後はCE-TOF MSが一晩かけてデータを採集してくれます。

1日目の締めくくりはバイオメディカルグループマネージャー大橋より、メタボロミクスの最新事情の講義です。「どうすればメタボロミストになれるのか?」というタイトルの講義に、私も皆さんとともにメタボロミストになりたいと感じる瞬間でした。

セミナー1日目はここで終了し、場所を旅館へと移しました。庄内の自然の恵みをみなさんとともに味わいながら、親睦を深めました。2種類の温泉があり、湯治に訪れる方も多いという旅館で、みなさん旅の疲れをゆっくりと癒していただくことができたと思います。そして、夜遅くまでメタボロームやプライベートの話で多いに盛り上がりました。

2日目は、日本海の波も高く、雪がちらつく寒い朝となりました。一般的な解析フローについて順を追ってご説明した後、セミナー1日目の終了後アナリティカル部門の研究員がせっせと解析を終わらせてまとめた結果をご報告しました。結果を受けて「あのピークはなんだろう?」「年齢層が違うと代謝物に影響があるんじゃないの?」など、データ解析結果についてさまざまな議論が交わされました。

検出された代謝物質の総数、メタボロームプロファイリングの傾向、ドリンク剤中の特定の代謝物質の動きなど、時間の関係上お伝えしきれない部分もありましたが、「最新の解析技術に触れ、実際に自分の研究への応用がイメージできるようになった」と言っていただけたことは、我々としてもうれしい限りです。

メタボロミクスは日本が世界に先行する研究分野です。日本だけでなく世界中の多くの研究者の方へ、メタボロミクスという新たなアプローチをお届けできるよう今後もセミナーなどを続けていきたいと思っています。みなさま、日本発のソリューションを発展させていきましょう!

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メタボロ太郎なう

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