ABC’s of Metabolomics

This category contains 109 posts

グランド・キャニオン・ナンコウィープ ・トレッキング

HMT Americaの星場勉です。五泊六日でグランド・キャニオン・ノースリムのナンコウィープトレイルに挑戦してきましたのでご報告させていただきます。…

食品機能性と腸内細菌制御による予防・治療へセミナー 開催しました。

HMT営業・マーケティング本部山領佐津紀です。12月15日、「食品機能性と腸内細菌制御による予防・治療へ」というタイトルにてHMT主催のセミナーを開催いたしました。今回から、日本橋ライフサイエンスハブでのセミナーでしたが、とってもきれいな会場でスタッフ一同テンション上がり気味でした。

dsc_2369

演者には東北大学農学部 都築毅先生、森永乳業株式会社基礎研究所 菅原宏祐先生、奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科 新藏礼子先生の3名をお招きし、非常に興味深いご講演を賜りました。

近年非常に熱い研究分野である食品機能性と腸内細菌をテーマにしているということもあり、参加者約80名とHMTのセミナーとしては非常に大規模なセミナーとなりました。

 

最初のご講演は都築先生より和食の機能性についてお話しいただきました。dsc_2377

先生はご研究の中で1960年から2005年まで15年刻みで年代別の平均的な日本食を作り、マウスに食べさせることで効果を確認し、1975年の食事が最も健康維持と抗加齢に効果があることを確認されました。メタボロームによる各年代別の日本食の成分を解析した結果、1975年の食事の特徴から豆類・果実類・藻類・魚介類・卵類・調味料及び香辛料類が重要であり、様々な食材を少しずつ食べることが重要であると結論付けられました。

 

次のご講演は菅原先生よりビフィズス菌の機能性について詳しい研究結果をご紹介いただきました。

ビフィズdsc_2442ス菌による腸内代謝産物への影響をメタボローム解析の代謝経路で確認した内容の他、ビフィズス菌のロンガム種に属するBB536は、腸内細菌と相互作用しビフィズス菌以外が作る酪酸やビオチンといった有用物質の量を増加させているという研究結果をお話しいただきました。

 

 

最後のご講演は新藏先生より生体を守る免疫物質の一つである免疫グロブリンA(IgA抗体)がどのように腸内細菌叢を制御しているかdsc_2449についてご発表いただきました。腸管IgA抗体は細胞増殖に重要な代謝酵素のうち選択的に悪玉菌の酵素にのみ結合することで、悪玉菌の増殖を抑制していることを示されました。このIgA抗体を摂取することで腸内細菌叢を改善することができるのではないかとお考えで、今後はメタボローム解析により良好な腸内環境を定義づけようとされていらっしゃいます。

 

3名の先生方皆様が非常にわかりやすく研究の手順から結果までお話しをいただき、参加者の皆様からもセミナーアンケートで分かりやすく興味深い内容であったと、かなりご好評をいただきました。ありがとうございました。

2月に違うテーマのセミナーを開催予定です。ご参加お待ちしています。

dsc_2496

第9回多変量解析を用いたメタボロームデータ解析 – MSEAを用いた有意な代謝経路の抽出

研究開発本部の山本です。

前回までは、主成分分析を用いてメタボロームデータを可視化し、因子負荷量を用いて主成分スコアと関連する代謝物質を選択する方法について説明してきました。今回は、選択した代謝物質と代謝パスウェイとの関連付けを行うための方法である、Metabolite Set Enrichment Analysis(MSEA)をご紹介します。…

第8回多変量解析を用いたメタボロームデータ解析 – 主成分分析の因子負荷量の仮説検定を用いた代謝物質の選択(後編)

研究開発本部の山本です。

前回は、Excelを用いて主成分分析の因子負荷量の仮説検定を行う方法についてご説明しました。では、実際の研究ではどのような流れになるのか少し具体的に考えてみましょう。…

第7回多変量解析を用いたメタボロームデータ解析 – 主成分分析の因子負荷量の仮説検定を用いた代謝物質の選択(前編)

研究開発本部の山本です。

前回までは、主成分分析の因子負荷量が、主成分スコアと各代謝物質レベルとの(ピアソンの)相関係数で定義されること、またソフトウェアによって因子負荷量の定義が異なるので、使用される際にはお使いのソフトウェアをご確認していただく必要があることをご説明しました。

今回は、因子負荷量の仮説検定を用いて、代謝物質を選択する方法についてご紹介します。…

第6回多変量解析を用いたメタボロームデータ解析 - 主成分分析の「ローディング」とは?(後篇)

研究開発本部の山本です。前篇では、実は「ローディング」と言われているものの定義が場合によって異なり、因子負荷量をデータの解釈に使用する場合は相関係数として取り扱うと解釈しやすいというお話をしました。

今回は実際に、MetaboAnalystの因子負荷量の結果と、相関係数で定義される因子負荷量の結果を比較してみましょう。…

第5回多変量解析を用いたメタボロームデータ解析 - 主成分分析の「ローディング」とは?(前篇)

研究開発本部の山本です。前回は主成分スコアプロットとローディングプロットをどのように利用するか、その見方についてご紹介しました。

今回は、前回説明したローディングについて、生物学的解釈につなげていくために「ローディングの中身」についてご説明したいと思います。

ローディングと一口に言っても、英語ではloading、PCA loading、factor loading、weight vector、eigenvector、日本語では因子負荷量、主成分負荷量、など実は様々あるのですが、混同されていることが多いです。今回は、「因子負荷量(factor loading)」と言われているものについて考えていきましょう。…

第4回多変量解析を用いたメタボロームデータ解析 - スコアプロットとローディングプロット

研究開発本部の山本です。前回はフリーの解析サービスであるMetaboAnalystを用いてオミクスデータに対して主成分分析を行う具体的な手順についてご説明しました。

今回は前回省略した欠損値補完とスケーリング、主成分分析の結果の解釈についてご説明したいと思います。…

第3回多変量解析を用いたメタボロームデータ解析 - MetaboAnalystを用いた主成分分析

研究開発本部の山本です。前回は、フリーで利用可能なメタボロームデータ、トランスクリプトームデータをご紹介しました。今回はこれらのオミックスデータに対し、フリーの解析サービスであるMetaboAnalystを用いて主成分分析を行う具体的な手順についてご紹介します。…

バイオマーカー探索 その8 – 大規模データの多変量解析に向けた絶対定量の必要性

研究開発本部の藤森です。約1年間バイオマーカー探索についてのコラムを書いて来ましたが、今回で最終回です。

疾患バイオマーカーの探索を目的として研究を行う場合、メタボローム解析から得られるデータは通常相対定量値です。しかし臨床の現場では「物質Aの血中濃度がXμM以上(以下)であればその疾患に罹患している(していない)」と判断されるので、この時点では絶対定量値が算出できる必要があります。…

メタボロ太郎なう

Photos on flickr