こんにちは、バイオマーカー・分子診断事業部の藤森です。山形県鶴岡市のグランドエルサンで9月9日(木)から1日(土)まで行なわれた第5回メタボロームシンポジウムに参加してきました。
口頭発表は、一般セッション、植物セッション、栄養セッション、医療セッションでの発表がありました。今年度の特徴としては、栄養セッションが新たに追加されたことでした。
ポスター発表は、私の主観で分けますと、基礎技術・分析で8件、インフォマティクスで12件、医療で16件、微生物で3件、植物で7件、栄養・食品で8件ありました。HMTは、未知物質の構造推定法、CE-MSの移動時間予測、メタボローム解析データを用いた主成分分析の新たな利用法、がん組織のメタボロームおよびリン酸化プロテオームなどについてポスターを7件発表しました。また、中央農業総合研究センターの山川先生のようにHMTの受託解析で得られた結果をもとにポスター発表してくださる先生方も複数いらっしゃいました。
全体的な印象に関しては人それぞれ感じ方が違いますが、メタボロミクスに関しては学問的にも応用的にも少しずつ着実に進んでいることは確信が持てました。また、CE-MSがますます浸透してきていることも実感できました。
メタボロームシンポジウムに参加して感じた今後の課題としては、バイオマーカーの探索、データベースの充実、様々なオミクスのデータの統合、未知物質の構造決定などがあると思います。来年のシンポジウムは2011年10月13日~15日まで大阪大学で開催されることが決まっていますが、これらの課題について解決の道しるべを与えてくれるような発表がたくさんあることを期待しています。クロージングリマークでは来年のメタボロームシンポジウムのホストである福崎先生が「(広い会場なので)ポスターは何枚でも貼れます」とおっしゃっていたので、ぜひ来年も/は参加してください。