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HMTからのお知らせ

夜空の合


こんにちは HMTの大賀です。

こちら鶴岡は、みぞれ交じりの雪がちらつく季節になりました。本格的な冬はまだ先なのですが、太陽が沈むと、一気に寒さが身に沁みます。

そんな澄み切った夜空から先日、ほほえましいプレゼントがありました。

じつはこれ、月と金星、木星の「合」(複数の惑星がほぼ同じ位置にまで近付いて見える現象) で、大きく欠けた月の上、左下が金星、右上が木星なのだそうです。人から教えられて初めて気付いたのですが、しばらく見ているうちに何となく、こちらの頬もゆるんできました。

惑星というと今も昔も論争が尽きないのが、地球外生命体は存在するのか?というテーマです。私自身も、一生物研究者として、このテの話題には興味が尽きません。最近も『生命と非生命のあいだ』(ピーター・D・ウォード 著) という本を読みました。

古生物学者であり、また宇宙生物学のパイオニアでもある著者が、「生命の定義」についての再検討を行い、従来の枠には収まりきらない生命像を示します。そして、そのような生命が生まれるためには、どのような環境が必要なのか、さらには地球以外の惑星で生命の誕生が起こりえるか、といった大問題に取り組んでいます。たっぷりと読み応えがある一方で、基本的な知識についても説明されており、宇宙科学や生物学の知識があまりなくても、十分に楽しめると思います。

ところで、本書では地球外生命を発見する障害の一つに、「もし地球と異なる環境で発生した生命と遭遇したとき、果たして人類はそれを「生命」として認識できるか?」ということが提示されています。
映画に出てくるようなクラゲやトカゲ (?) のような生物ならまだしも、「ガス生命体」や「電波生命体」あるいは私たちの想像を超えるような形の生命がどこかにいたとき、一番の問題になるのは、探索技術でもコミュニケーションの方法でもなく、私たちの頭の中にある固定観念なのかもしれませんね。

「宇宙人」に限らずサイエンスの世界も、新しい発見があったとき、それがたとえ素晴らしい発見であっても (むしろ素晴らしいものほど)、往々にして容易には受け入れらないことを、数々の歴史的事実が教えています。一つの分野を勉強すればするほど、柔軟なものの見方を心がけなければ、と(そんなことを心配できるほど勉強しているかどうかはともかく)心がけたい今日この頃です。

何はともあれ、何十年かに一度の天体ショー科学的には、ただの惑星の配置、なのかもしれませんが、「夜空の笑顔」と見ることもできた方が、やっぱり楽しいのだろうなと思います。

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メタボロ太郎なう

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