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ABC's of Metabolomics

紙一重


こんにちは、バイオメディカルグループの大賀です。某所でメタボロ太郎がつぶやいておりましたが

鶴岡にエスプレッソマシーンが導入されました。
正直、缶コーヒーでも大して変わらないんじゃね?なんて思っていましたが、そんな自分をゴメンナサイと言いたい美味しさでした。

さて、ここまで読んで次の展開が分かったあなたはメタブログ通。コーヒーといえばカフェインに話を持っていかざるを得ない(?)わけですよ。

コーヒーのみならず、お茶、チョコレートにも含まれるカフェインは、アミノ酸から作られる植物アルカロイドの一種です。名前は良くご存知でしょうが、その分子構造を見たことはあるでしょうか?ゲノム情報をコードするDNAの一部、塩基という物質にとてもよく似ています。

ヒトを含めた動物では多様な生理活性が認められていますが、特に覚醒作用は有名ですね。眠気覚ましや気分転換に、日々恩恵を受けている方は多いのではないでしょうか(私もです)。この他、交感神経の興奮作用による利尿作用や血管拡張、鎮痛効果も確認されています。また最近の報告では、パーキンソン病や肝線維化に対する正の効果も提示されているそうです。

一方で、何事もそうではありますが、過剰な摂取は害になります。急性症状としては、精神的なものに不安、興奮、錯乱など、また身体的には心拍数の増加、吐き気、重症化した場合には痙攣など、様々な症状を呈します。また慢性的な症状では、いわゆるカフェイン依存症があり、かなりひどい場合には禁断症状もあるのだとか。

実は私も昔、ファミリーレストランのフリードリンクで馬鹿みたいに飲んで気持ち悪くなった経験がトラウマにあり、今でも飲む量を控えめにしています。人によっては、体質的にカフェインを受け付けない場合もありますので、その場合はノンカフェイン(デカフェ)のコーヒーを楽しんでくださいね。

医薬品としても用いられる一方で、これほど身近にある代謝物というものは、なかなか他に思いつきません。気軽に摂取できるものではありますが、薬効と毒性は紙一重、上手に付き合っていきたいものです。

ところで、ふと見ると、件のエスプレッソマシーンの横に「You are FREE !!」という注意書きがありました。コレって多分「You are free to drink (ご自由にお飲み下さい)」のつもりなんでしょうけれど、取りに行ったのがちょうど休憩時間ということもあり、「おまえはヒマなのか!!」と言われた気持ちになりました。優しさと厳しさは紙一重、というのはこういうことでしょうか(いや違・・・)

[1] 生化学辞典, 東京化学同人

[2] アミノ酸, 船山信次 著

[3] Modi AA, Feld JJ, Park Y, Kleiner DE, Everhart JE, Liang TJ, Hoofnagle JH.
Increased caffeine consumption is associated with reduced hepatic fibrosis.
Hepatology. 51(1) 201-9, 2010
PubMed

[4] João Costa, Nuno Lunet, Catarina Santos, João Santos, António Vaz-Carneiro
Caffeine Exposure and the Risk of Parkinson's Disease: A Systematic Review and Meta-Analysis of Observational Studiess
Journal of Alzheimer's Disease 20 221-238, 2010

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