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エッセイ

会長ブログ:HMTのSDGs(持続可能な開発目標)活動支援について


テレワークでの日が続くと家庭内でのいろいろな習慣の変化や新たな発見があります。

例えば、埃をかぶっていた健康器具が使われるようになって、バイク、負荷型歩行器具などが大活躍です。
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ランチ散歩もニューノーマルとなり、60年以上住んでいたのに、今まで行けていなかった未知との遭遇が多々あり、意外なところでの絶景発見など思わぬ感嘆がありました。

さらに、テレビを見る機会も増えて、新型コロナ禍や異常気象による災害のNEWSが溢れている毎日ですが、人類、地球がどうなってしまうのか?
未来の子供達のために何ができるのか?考える今日この頃です。

長期的な全世界的課題への取り組みの一つはSDGs活動だと思います。
新型コロナウイルスの流行で、何処か影が薄くなってしまったように思われがちですが、実はそうではないと思います。

SDGsの第3の目標の中には“感染症への対応”があり、理念でもある“誰一人取り残さない”からも、グローバルなパートナーシップで、全世界の研究者、医療従事者、政府機関が国境を越えて、新型コロナを克服してゆこうとしている活動そのものがSDGsの精神から生まれている活動だと思います。
したがって、新型コロナ禍はSDGsの活動を加速する一つのトリガーではないかと思っています。

HMTの事業が上述のSDGsにどう関係しているのか? すこし考えてみました。
下の図は17の目標からHMTのメタボローム受託解析やHMTの独自研究、共同研究を通した各種の取り組みと関係があると思われる目標項目を選択したものです。

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HMTのSDGs関連研究支援に関しての活動は多岐にわたります。

当然ながら、第3、医療関連での活動では、多くの研究や開発を支援していると思います。
例えば、感染症関連では、黄熱病研究、マラリア撲滅のための研究支援をしています。また、新型コロナウイルスワクチンの研究・開発にも参加しています。
アルツハイマー病研究、パーキンソン病の診断研究支援も行っています。
健康増進に関しては健康食品開発など多くの研究支援をしていますが、最近は腸内細菌の研究支援が増えているように思います。

第8、働きがい、経済成長ではうつ病の早期診断による社会復帰の支援が出来るように研究開発もしています。
このように医療、ヘルスケアへの研究・開発支援は着実に成果をあげていると思います。
ひとつの証としては、HMTの測定結果が使われた論文が400報を超えています。

一方で、SDGsの大切な切り口に地球温暖化、環境、資源があります。
前回のメタブローグでも触れましたが、その対策のひとつが微生物を活用した解決策だと思います。

スマートセル構想の中でも述べられている石油を使わないバイオ燃料、バイオ素材開発、生産には微生物の働きの役割は大きく、
特に、それらの研究開発の初期段階ではメタボローム解析は不可欠な技術だと思います。
また、生態系のバランス、環境浄化などは微生物のなせる業ですし、体内のバランスも腸内細菌を初めとする微生物の働きが大きいと言われています。

個人的には、エネルギーをほとんど使わずに桁違いのもの作りを容易に成し遂げる微生物活用はまだまだ無限の可能性を秘めているように感じています。
最新のメタボローム解析技術とそれに基づいたデータと他のOMICSデータ、さらにAIの最新技術の融合を通じた微生物の応用で、過去には越えられなかった壁も崩せるのではないかと思っています。
そのため、バイオ戦略2020の主幹であるMETI(経済産業省)、微生物資源を保管、提供しているNITE(製品評価技術基盤機構)、スマートセルを推進するNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)との関係強化が大事だと思っています。
SDGsイニシアティブで世界の技術革新は進むと信じていますが、微生物関連での進展も飛躍的に起こると信じていますし、それを加速したいと思っています。
それが未来の子供達のためにもなると信じています。

 

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メタボロ太郎なう

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