バイオメディカルグループ(統計解析)の山本博之です。9月6日~9日まで、京都の同志社大学で行われた、2009年度統計関連学会連合大会に参加してきました。
統計関連学会連合大会は、日本の統計に関する学会(統計学会, 計量生物学会, 計算機統計学会等)が、 一堂に集まる大きな学会です。 またオミクスデータの統計に関する研究発表が比較的まとまってあるところは、この統計関連学会しか知りません。 他にも人工知能学会のデータマイニングと統計数理研究会(僕も2年前に、メタボロームデータの統計解析で発表しました)や、機械学習関連のIBISに行くと、 少しオミクスの統計に関する発表があることもあります。
統計関連学会連合大会では、 統計科学とシステム生物学の企画セッションが数年前から行われています。2年前に参加した時は、 マイクロアレイデータを用いた遺伝子ネットワーク推定の話が中心でしたが、今回はそれに加えて、流行りの次世代シーケンサーやゲノムワイド関連解析に関する統計科学の話題がありました。その他医学統計のセッションでは、製薬企業の臨床統計の仕事をされている方が多く、活発に議論がなされていました。残念ながら、メタボロームデータの統計解析に関する発表はありませんでしたが、今回参加して勉強したことを今後の自分の仕事であるメタボロームデータの統計解析に活かしたいと思っています。
第4回は、メタボロームデータと統計的仮説検定を予定しています(11月公開予定)。
[第1回メタボロミクスと統計解析]オミクスデータの判別
[第2回メタボロミクスと統計解析] メタボロームデータと多変量解析