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エッセイ

社長の晩秋のボストン訪問記


11月1日から4日間一年ぶりにボストンを訪問しました。早いもので、HMTアメリカは5周年を迎えることができました。

今回の訪問目的の一つは大きな飛躍を遂げようとしているHMT-Aの激励と感謝のパーティーのためでした。最初はテーブル一つから始まりましたが、現在は一部屋で5人が働き、まだまだ小さいですが、一億円の事業が出来るようになりました。2日にはランチパーティーをボストンで一番の高層ビルのTOPフロアーで行いました。(写真1:逆光ですみません)写真1

経理関係の女性以外は全員PhDでボストンらしい構成です。HMT-AはNIH関連、ボストンにある病院関係、MIT, 製薬会社が主なお客様となりますが、最近の傾向はベンチャー企業からの仕事も増えてきています。今回は何件かのお客様の訪問をしましたが、憧れのMITにも訪問しました。(写真2、2-1:MITに沢山ある研究センターの一つです)現在、面白いプロジェクトでの共同研究が進んでいます。鶴岡にあるまだ小さな会社が天下のNIHやMITとお付き合いさせていただけていることは冷静に考えて、みんなに自慢したい、本当に誇りだと思います。

写真2写真2-2

ボストンに来ていつも感じるのはボストンやケンブリッジを歩いている人、スタバにいる人など、おそらく80%はメディカルドクター、PhDか、それを目指している人ではないかと思われることです。それら多くの人をひきつけているのは政府、企業、州、市、NPOが支えているイノベーションのエコシステムがあり、そのシステムが凄いことです。ベンチャー起業がどんどん生まれるように、また成功できるように、沢山の総称イノベーションセンターがあり、多くの人が関わって、それを支援しています。たまたまラッキーなことに、2日の夜にケンブリッジイノベーションセンター(CiC)主催のJAPAN INNOVATION NIGHTというイベントがあったので、参加してきました。(WWW.CiC.US)ボストンにいる日本関係者(企業、起業家、投資家、コミュニティーリーダ、チェンジメーカー、など)の交流会が開かれました。おそらく、出入りも入れると約500人の人が集まり、凄い熱気のイベントで圧倒されました。写真3(写真3,:ボストン日本総領事も参加して、鶴岡と結び付けようと盛り上がりました) 最近は日本でも多くのところでこのようなイノベーションを起こすイベントが開かれていますが、ボストンは多種の人たちが集まる独特のところがあるのと、女性が多いことが特長かもしれません。偶然、元慶応大学先端生命科学研究所でメタボロミクス研究をしていた野崎さんにも会うことができました。(写真4)写真4

よく日本はベンチャーがなかなか育たないと聞きますが、最近私が考えているその原因の一つはベンチャーが出来るタイミングが遅いことではないか思っています。日本の場合には、新しい技術や面白いネタが見つかったときに、それが本当にビジネスに出来るかどうか分かってから、資金調達をして企業化するのが一般的だと思います。資金調達は、ビジネスが確実に出来ることが立証されないとなかなか集めることが出来ないからです。また、バイオの世界では分野が広く、テーマが無限に近いので、目利きがいないと成功するのか、分かり難いので、早期に資金調達ができ難いのが現状だと思います。アメリカで感じるのは、企業化できるかどうかは分からなくても、まずは会社を作り、知らしめることから始めて資金調達の道を早く開くということです。投資家もまだスタートアップの会社でも、すでに企業化しているので、ある意味資金を出しやすいのかもしれません。たとえばの例では、アメリカではEXOSOME関連ではすでに10社以上があり、いろいろな出口が考えられています。ちなみに今回訪問したベンチャー企業のあるビルにもEXOSOME関連の会社もありました。スタートが早いので、技術的なヒットがあった時には先行してた分、競争力がある程度できている強みがあり、成功する確率が高いのだと思います。要するに、数を打っているので、成功している会社が多いことです。さらに、それをいろいろな形で支える仕組みがあることだとおもいます。今年、HMT-ヨーロッパとして進出したライデンにはバイオサイエンスパークがあり、すでに100社のベンチャー企業(HMTもその中の一つ)が進出しています。鶴岡はまだベンチャーは6社ですが、さらに大きく成功させるには、HMTやスパイバーのように先行したところがさらに成功し、そこで得た利益をさらに次のまだ未熟なところに資金供与し、さらにハンズオンの支援をして、そのエコシステムを構築することが大事だとおもっています。その意味でも、HMTは収益力を早期に高めて、サイクルを早くまわせるようにしたいものです。HMTがボストンに拠点を出している理由の一つはその仕組みづくりのスタディーでもあるとおもっています。また、それらのもう一つの狙いは、鶴岡にボストンからの直行便を飛ばせる布石だと思っています。

 

ボストンは本当に刺激的な街であり、元気をもらえる街でもあります。

 

今回の訪問に遊びはなかったのかというと、遊びもワクワクすることがありました。週末が写真6

世界最大の競馬の祭典ブリダーズカップデイでしたので、場外でしたが、一日で8レースのGIレースを堪能しました。最近は日本の競馬もネットで海外から気楽に買えるので、当然、それにも参加しますから、お金はいくらあっても足りません。(写真5:SUFFORK競馬場の場外開催のときの指定シート5ドルでした。モニターつきで快適でした) 会社のお金は使っていないので、ご安心ください。また、一部の投入したお金は税金となり、めぐりめぐって、ケンブリッジのベンチャー育成に回っていると思って、慰めのモチベーションにしています。

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メタボロ太郎なう

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