HMTの井元淳です。先週末鶴岡はどんよりとした曇り空でしたが、帰り道飛行機に乗って上から見た雲は真っ白で本当にきれいでした。見る角度が違うと同じものでも全然違って感じますね。
去年に引き続き、第2回HMTこども科学実験教室を7月25日に行いました。告知から実施まで10日しかなかったので、参加してくださる方がいらっしゃるか心配していましたが、無事20名のお子さんに参加していただけました。
実験は、地球から遠く離れたメタボロム星から持ち帰られた”オーブレック”の不思議な性質を観察し、オーブレックの海に着陸できるような宇宙船を考えてみよう、というものです。今年も社員有志がボランティアスタッフとしてサポートを行いました。
このオーブレックは実は片栗粉(コーンスターチ)を水に溶いたもので、ゆっくりと外力を加えた場合には水が片栗粉の潤滑剤として働き流体ですが、急激に外力を加えた場合には固体のようになるという「ダイラタンシー」という特徴を持っています(正確にはこれに「レイノルズの膨張原理」が複合したもののようです)。
今年も前日にスタッフで片栗粉を使って実験を行ってみました。「強く押すと固体、ゆっくり押すと液体」ということはyoutubeで予習して分かっていましたが、知っているのと実際に触ってみるのは全然違い、触れば触るほど不思議で仕方ありませんでした。
オーブレックは片栗粉だけで作ることができるのですが、アジレント社から提供を受けた実験キットでは、”遠い星の緑色の海”という設定になっているので、緑色になる色素が混ぜてあります。白い粉と水を混ぜて緑色のオーブレックになると、お子さんだけでなく親御さんも一斉に立ち上がって覗き込んでおられました。このようなひと工夫が子供たちの興味を盛り上げるのに一役買っているのですね。
オーブレックの特徴の一つに、細かい振動を与えると勝手に動き出すというものがあります。ここではボルテックスミキサーを使って振動を与え、実験施設ならではの機器も体験してもらいました。こんなところからも科学の道に興味を持ってもらえるといいですね。
オーブレックは片栗粉かコーンスターチに同量の水を加えるだけで簡単に作れますので、ぜひ皆さんも触ってみてください。
実験教室の様子は以下のメディアでも報道されました
・7月26日付荘内日報