HMT Europeの星場勉です。7月25日にHMT Europeの開所式が開催されました。在オランダ日本国 猪俣弘司大使、ライデン市長レンフェリンク氏、さらにたくさんの地元の方々にご参加いただきHMT欧州法人の船出を祝っていただきました。…
メタボローム解析事業部の丸山です。
将棋の世界では、藤井聡太四段がデビュー後負けなしの29連勝と連勝記録を更新中ですが、
私たちもHMTこども科学実験教室の本番に向けて着々と準備を整えております。
先日、開催案内の取材に鶴岡タイムスさんがおいで下さいました。…
メタボローム解析事業部の丸山です。6月12日に東京・上野動物園で
ジャイアントパンダの赤ちゃんが誕生し、日本各地がお祝いムードですが、
HMT本社からも嬉しいお知らせがあります。…
HMT Americaの星場勉です。五泊六日でグランド・キャニオン・ノースリムのナンコウィープトレイルに挑戦してきましたのでご報告させていただきます。…
HMT営業マーケティング本部 岩澤創平です。2月7日 「スポーツサイエンスにおけるメタボロミクスの新展開」HMT主催セミナーを開催いたしました。…
HMT営業・マーケティング本部山領佐津紀です。12月15日、「食品機能性と腸内細菌制御による予防・治療へ」というタイトルにてHMT主催のセミナーを開催いたしました。今回から、日本橋ライフサイエンスハブでのセミナーでしたが、とってもきれいな会場でスタッフ一同テンション上がり気味でした。
演者には東北大学農学部 都築毅先生、森永乳業株式会社基礎研究所 菅原宏祐先生、奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科 新藏礼子先生の3名をお招きし、非常に興味深いご講演を賜りました。
近年非常に熱い研究分野である食品機能性と腸内細菌をテーマにしているということもあり、参加者約80名とHMTのセミナーとしては非常に大規模なセミナーとなりました。
最初のご講演は都築先生より和食の機能性についてお話しいただきました。
先生はご研究の中で1960年から2005年まで15年刻みで年代別の平均的な日本食を作り、マウスに食べさせることで効果を確認し、1975年の食事が最も健康維持と抗加齢に効果があることを確認されました。メタボロームによる各年代別の日本食の成分を解析した結果、1975年の食事の特徴から豆類・果実類・藻類・魚介類・卵類・調味料及び香辛料類が重要であり、様々な食材を少しずつ食べることが重要であると結論付けられました。
次のご講演は菅原先生よりビフィズス菌の機能性について詳しい研究結果をご紹介いただきました。
ビフィズス菌による腸内代謝産物への影響をメタボローム解析の代謝経路で確認した内容の他、ビフィズス菌のロンガム種に属するBB536は、腸内細菌と相互作用しビフィズス菌以外が作る酪酸やビオチンといった有用物質の量を増加させているという研究結果をお話しいただきました。
最後のご講演は新藏先生より生体を守る免疫物質の一つである免疫グロブリンA(IgA抗体)がどのように腸内細菌叢を制御しているかについてご発表いただきました。腸管IgA抗体は細胞増殖に重要な代謝酵素のうち選択的に悪玉菌の酵素にのみ結合することで、悪玉菌の増殖を抑制していることを示されました。このIgA抗体を摂取することで腸内細菌叢を改善することができるのではないかとお考えで、今後はメタボローム解析により良好な腸内環境を定義づけようとされていらっしゃいます。
3名の先生方皆様が非常にわかりやすく研究の手順から結果までお話しをいただき、参加者の皆様からもセミナーアンケートで分かりやすく興味深い内容であったと、かなりご好評をいただきました。ありがとうございました。
2月に違うテーマのセミナーを開催予定です。ご参加お待ちしています。
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こんにちは、HMTの永石恵美です。
11月22日小春日和の中、東京で7回目の2016年度の先導研究助成の授与式を執り行いました。
早朝に大きな地震があり、交通の影響が心配されましたが無事に行うことが出来ました。
今年度の先導助成は新規性・意外性があるものが選ばれたようです。
2016年度の採択課題については「2016年度HMTメタボロミクス先導研究助成 採択研究課題を発表しました」をご覧ください。
林 友鴻さん
神戸大学大学院医学研究科 循環器内科学分野の林 友鴻と申します。
この度は2016年度HMTメタボロミクス先導研究助成に採択頂きありがとうございました。
私たちの研究室では、「腸管からの免疫修飾により慢性炎症性疾患である心血管病の予防ができないか。」という考え方で、腸内細菌に注目した基礎研究・臨床研究を行っています。今後心不全患者の増加が予想されますが、未だ病態が解明されておらず治療法が確立していない部分も多くあります。2030年には我が国における心不全患者数は130万人に達すると推計されており、臨床上の問題に加えて医療経済も含んだ問題として捉える必要があります。この度採択頂きました研究において、私は心不全発症に関わる腸内細菌叢の調査ならびにその代謝関連機序の解明について検討を行ってまいります。このような大変名誉な賞を頂くことができ、深く御礼申し上げます。この度頂いたチャンスを、研究成果として、また患者さんに還元出来るように一層尽力して参ります。今後ともどうぞ宜しく御願い致します。
新潟大学保健学研究科生化学分子生物学研究室の佐藤 茉美です。
このようなすばらしい賞にご採択いただきましてありがとうございました。わたしが御社のお力をお借りして明らかにしたい課題は尿毒症物質インドキシル硫酸がマクロファージの自然免疫の機能に及ぼす影響です。腎不全で透析を受けている患者さんは健常な方と比べて感染症で亡くなるリスクが高いという問題がありますがその詳しいメカニズムがいまだによくわかっていないために具体的な感染症への対策が立てにくいという背景があります。腎機能のひとつに、不要な代謝物の排出がありますが、腎不全の状態ではそれが上手く機能せず、不要なメタボライトが血中にたまることで体に不調をきたします。透析によって除きにくいメタボライトの一つにインドキシル硫酸というものがあります。インドキシル硫酸と、感染症防御の第一線である自然免疫を担っており、獲得免疫への橋渡しも行うマクロファージとの関連性が何かあるのではないかと着目いたしました。私たちの体が健康だということは細胞の機能が健全であるということでして、細胞の健全な機能というのは健全な代謝に支えられてあるものなんだと改めてこの賞を受賞して思うようになりました。今回御社のお力をお借りしていただいたデータは一つも無駄にすることなくしっかりと論文として成果が出せるように研究に邁進してまいりたいと思っています。ありがとうございました。
東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻の金子 真大と申します。この中では少し異色な学科かもしれません。このたびは先導研究助成に採択いただきありがとうございました。
細胞内の代謝というものは電子移動を伴う多数の酸化還元反応により構成されているので、見かたを変えると細胞内の代謝は電子の流れとして考えることができます。したがって、細胞内の電子の流れを制御することは細胞内の代謝経路・活性を制御することと本質的に同じであると考えられます。このことに注目して、私が所属する研究グループでは、細胞膜を透過する細胞親和性電子伝達ポリマーを開発し、細胞内からの電子の引き抜きとそれによる代謝改変を実現してきました。この手法によって、バイオプラスチック生産菌によるバイオプラスチック生産能の向上などを達成してきましたが、これまでは電子引き抜きによって引き起こされる代謝変化の部分的なものしか把握できておらず、代謝全体で見たときにどのような変化が起こっているのかの理解が進んでいませんでした。今回採択いただいたメタボローム解析を行うことによって、細胞内からの電子引き抜きによって引き起こされる代謝変化を包括的に理解し、本研究をより大きく発展させていきたいと思っております。今回はこのような名誉ある賞をいただきありがとうございました。
お忙しいところご足労いただきありがとうございました。
みなさまの研究の発展が楽しみです。…