主なバイオマーカー開発分野


精神・神経疾患
(うつ病など)

詳しく

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感染症
 

 うつ病に「血液検査」という選択肢
― うつ病バイオマーカーの開発


うつ病は、「気分が落ち込む」、「何をしても楽しくない」、「何をするのもおっくう」、 「元気が出ない」などといった「抑うつ」が強い状態が継続して、 精神的、身体的に様々な症状が出る病気です。

うつ病の発症には様々な要因がありますが、脳の「気分」や「感情」を司る部分の機能低下が関係していると考えられています。

日本では、100人に3~7人の割合でうつ病を経験している(生涯有病率3~7%)とされ、珍しい病気ではありません。

さらに、うつ病は自殺の主要な要因であり、うつ病対策は社会的、あるいは労働衛生上の課題としても重要です。

うつ病の診断は、米国精神医学会や世界保健機関が提唱する診断基準に基づいた、専門医の問診により行われます。

しかしながら、うつ病の実態は症候群で、背景や症状が異なる様々な病型を含み多様であるため、 他の病気との鑑別も含め、確度の高い診断は容易ではありません。

このため、患者さんへの負荷が少なく、客観的な診断情報をもたらす臨床検査マーカーが待ち望まれています。

医療法人社団行基会川村総合診療院の 川村則行院長(元国立精神・神経センター)とHMTの共同研究によって、 リン酸エタノールアミン(PEA)の血中濃度がうつ病(大うつ病性障害)の患者さんで著明に低下していることが明らかになりました。

治療経過に相関した変動も認められ、うつ病のバイオマーカーとしての有用性が示唆されています。

PEA(別名:エタノールアミンリン酸,EAP)は、ある種のリン脂質から生成されるアミン類で、 分子量が小さく血中濃度も低いため、従来の分析法では精密な測定が困難でした。

HMTのメタボローム解析技術によって、血しょう中のPEA濃度の測定が可能になり、 PEAに特化した測定法の開発と改良を経て、現在は研究用の検体検査となっています。

HMTバイオメディカルは、PEAの臨床的意義の確立とともに、測定をより簡便に行う試薬キットや検査機器の開発を進めています。

参考情報

医療法人社団行基会 川村総合診療院

厚生労働省:
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