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ABC's of Metabolomics

甘酒は百薬の長?


こんにちは、B&Mの大賀です。昨日はひな祭り。女の子がいるご家庭は賑やかだったのではないでしょうか?雛壇がない我が家も、雰囲気だけということで、甘酒を楽しませていただきました。

まだ肌寒いこの季節に体を温めてくれる甘酒は、アルコールの代わりにたっぷりの栄養素を含んでいます。ブドウ糖、アミノ酸やビタミンBなど、点滴に使われる栄養剤と似た成分が豊富なことから、「飲む点滴」とも言われています。近年では「ジャパニーズヨーグルト」として海外でも消費され、日本が誇る健康食品の一つとして認知されているそうです。

また最近の研究では、甘酒の製造に使われる麹菌の一種が、消化管ホルモン分解酵素(DPPIV)の活性を阻害する物質を産生するとの報告がありました。DPPIV阻害剤は、今後の糖尿病治療薬として期待されており、製薬各社での上市、開発が進んでいる、まさしく現在最もアツい分野の一つです。カラダだけではなく医療までホットにする可能性を持つとは...恐るべし日本の伝統食品、ですね。

こんな甘酒、夏に冷やしたものを暑気払いに活用することが出来ます。暖かくなっていくこれからの季節も、健康のため身近に置いて楽しみたいものですね。(ただし、アルコールが十分に抜けていない甘酒の飲みすぎ、ならぬ食べすぎにはご注意を!)

ところで、その夏にむけて、こちら鶴岡で開催される国際メタボロミクス会議の準備が着々と進んでいるようです。公式ホームページが更新されて、参加の受付も本日から始まっています。

今年のテーマは、ずばり「健康」。メタボミクスの最新成果と、また如何にそれらを社会に還元していくのか。国際的なディスカッションにぜひ一緒に参加しましょう!

ちなみに、学会が開催される庄内地方は数々の酒蔵がある酒どころであり、くどき上手や上喜元が有名です。今年の参加者は、もれなく『山形のお酒』を楽しむ特権もあるのではないかと。もっとも、こちらはしっかりアルコールが入ったお酒ですので、健康のためにはホドホドに。

[1] Imamura K, Tsuyama Y, Hirata T. , Identification and characterization of a novel fermented substance produced by edible Aspergillus oryzae AO-1 that inhibits DPP-IV activity. , J Biosci Bioeng. 111(1) 37-40 , 2011
PubMed

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メタボロ太郎なう

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