さて、大橋由明のオーストラリア紀行の第5回です。ワークショップではCEに関連した面白いお話が聞けましたので、今回はその話題です。
タスマニア大学のMirek Macka先生は、チップに電気泳動路とサンプル、 バッファーカップを作り、アジレントのバイオアナライザー2100を使ってチッ プCEを作っていました。先生は非常に控えめな方で、通常のCEとチップCE のデータを併記して、「まだこんなに分離能は悪いです。。。」というようなことをおっしゃいます。
講演後に聞いてみたところ「使い道がまだよく分からなくてね」と笑っていらっしゃいました。「いやいや、我々がCEでしか効率的に計測できない疾患マ ーカーをたくさん見つけます!そうしたらベッドサイドで使える小さな装置が必要になるので、先生の技術もきっと重要になります!」と元気づけてきました。Macha先生の論文はPubMedにもたくさん掲載されていますのでご覧になってみてください。何かいい使い道が思い浮かんだらぜひコラボレーションを。
他にも、シドニー工科大学のLucas Blanes先生はデスクトップPCの本体くらいの大きさの装置を持ち込んで、ポータブルCEをがんばって作っていると言っていました(飛行機の時間が迫っていて、最初のところしか聞けなかった。残念):-( )。
広大な国土をもつオーストラリアで、このような小さな機械の開発をしているのは意外でしたが、国土が大きいからこそ持ち運んでいろいろなところで測定するニーズがあるのかなーと妙に納得した次第です。