大橋由明のオーストラリア紀行の第6回です。シドニー工科大学でのワークショップの後は、シドニーからメルボルンに移動し、メルボルン大学のウテ先生を訪ねました。
メルボルンはシドニーからさらに700キロほど南下した大都市です。沖合には北海道ほどの大きさのタスマニア島が浮かび、シドニーよりも少し肌寒い感じです。
メルボルン大学にはバイオ21研究所という生化学、構造生物学、代謝学の総合研究所があり、若手の女性植物代謝学者であるウテ先生(Dr. Ute Roessner)がメタボロミクス・オーストラリアという研究ネットワークを統括するラボを運営しています。メタボロミクス・オーストラリアは、ICMS2011のアカデミックスポンサーでもあります。
今回は、アジレントの技術営業者で、風邪をひいてすっかりセクシーボイスになっている(本人談)ムスタファさんと一緒にメルボルン大学に赴き、ウテ先生とその部屋のポスドクにHMTのサービスとCE-MSの基礎、さらに最近の成果について説明しました。
説明していてわかったのは、ウテ先生はすでにCE-MSのことをすっかり調べあげており、説明を聞くというより、自分の知識を確認している感じで、ところどころ「確認なんだけれど。。。」という前置き付きで質問してきます。欲しいみたいです、CE-MSが。ポスドクの方もすっかりCE-MS に憧れていて、話を聞けば聞くほど欲しくなる感じでした。
約1時間のプレゼンの後、バイオ21研究所のトニー所長(Dr. Tony Bacic)と一緒にランチしましょうということで、300人近くの研究者を擁する研究所長さんとゆっくり話す機会を設けていただきました。所長さんもメタボロミクスには力を入れていく!と大橋に宣言していました。また、さすが所長さんらしく世界の研究所動向に興味があり、オキナワ大学院はどうなっているんだい?とか、ケイオーはなぜ北日本に研究所を作ったんだい?とか聞いてきます。さすが経営者!さらに社員数やビジネスの状況など、いろいろな角度からのHMTを評価を聞くことができ、大変参考になりました。
次回はオーストラリアンは対抗意識を燃やしやすいんだなあと思ったお話です。
ウテ先生の本はアマゾンで購入できます。