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ABC's of Metabolomics

Biomarker World Congress 2010 参加レポート


こんにちは、バイオメディカルグループの篠田です。HMTにとって、バイオマーカー開発は非常に重要な事業の柱です。そこで、情報収集のためにBiomarker World Congress 2010に参加せよとのお達しを受け、はるばる米国・フィラデルフィアまで行って参りました。

会場ははフィラデルフィアの中心部のホテルで、ニューアーク国際空港から、電車で1時間ほど揺られて到着です。成田からはトータル14時間ほどでしょうか。

初日の午前中は、バイオマーカーのアッセイ系構築の、3時間にわたるレクチャー・コースに参加しました。主にタンパク質マーカーをハイスループットにアッセイする話で、高感度の抗体作成はもとより、基準となるreference standardsの妥当性検証の説明に多くの時間が割かれ、ピュアなスタンダードが準備しやすい代謝物質など低分子バイオマーカーの開発上の利点を認識しました。

午後から始まった学会は、重鎮がセッション・チェアとなって仕切るいわゆる”学会”とは異なり、産(製薬企業、ベンチャー)/官(NIH、FDA)/学(大学)、全てのセクターからスピーカーが出ており、バイオマーカーの実用化に力点が置かれた発表が数多くありました。

特に、私が初耳で、すごい!と思ったテクノロジーが、Circulating Tumor Cell (CTC) 、つまり、血流を循環しているがん細胞を捕捉し、マーカーにしよう!というテクノロジーです。この技術は、がん細胞で高発現しているEPCAMを指標に血液を濃縮(ナノ粒子を使用)し、さらに、核染色およびCD45抗体で染め、核染色ポジティブかつ CD45 染色ネガティブな細胞をカウントすると、細胞数によって予後をかなり正確に予測できるそうです[1]。

釣れてきたCTC自体もヘテロな細胞集団であり、そのキャラクタライゼーションが今後重要、とのことでした。CTCの捕捉手法はどんどん進化を遂げており、キット化を進めているそうです。

さらに、FDAで審査官を務めている方がバイオマーカーの許認可申請方法について詳細なレクチャーを行うなど、サイエンスの発表以外にも有用なセッションがありました。FDAはオンライン審査や、テレコンによる審査を積極的に取り入れています。インターネット上にも詳細な情報[2,3,4,5]を掲載しており、総じて親切な印象をうけました。

その他にも、プロテオミクス、メタボロミクスのベンチャーも数多くセッションを持っており、大変活気がありました。私も自社で研究を進めているバイオマーカー開発について、製薬企業の方と議論ができ、実りの多い学会となりました。

ただ、日本からの参加者はまだ少ないように思いました。バイオマーカーの研究をされている方は、来年の参加を検討なさってはいかがでしょうか?2011年5月に、同じフィラデルフィアでの開催です。

Citizens Bank Park学会の後、Citizens Bank Parkへ地元フィラデルフィア・フィリーズの応援に行きました。おしゃれな男女がたくさん観戦に来ており、スーツとネクタイで行った私は少し浮いていました。。(ネクタイはさすがに外しましたが)。名物のイタリアンソーセージが美味しかったです。

[1] [meta func=”plain” name=”title1_post” alt=””]
[meta func=”plain” name=”journal1_post” alt=””] [meta func=”plain” name=”volume1_post” alt=””] [meta func=”plain” name=”page1_post” alt=””], [meta func=”plain” name=”year1_post” alt=””]
≪[meta func=”url” name=”pmid1_post” alt=”PubMed”]≫

[2] 一般情報

[3] In Vitro Diagnostics website

[4] CDRH database

[5] Guidance Documents (Medical Devices and Radiation-Emitting Products)

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メタボロ太郎なう

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