未同定ピークも含めて報告する、ペプチドを中心とした
中分子ノンターゲット解析プラン
ペプチドスキャンアドバンストは、分子量約1,000~10,000※注1の中分子(主にペプチド)を対象とした網羅解析プランです。物質名が報告される物質(HMT独自の生理活性ペプチドを中心とした標品ライブラリ154種と照合およびタンパク質配列データベース検索による推定)に加えて、物質名が不明なピーク※注2(未同定ピーク)も含めて網羅的に解析するノンターゲット解析となります。
バイオマーカーを探索したい・生理学的な機序解明をしたい・新規生理活性物質の探索をしたい、といった方にオススメです。
※注1:質量分析計の測定レンジは約300~4,500となりますが、イオン化時に多価イオンを生じる化合物が多いため分子量約1,000~10,000の範囲をカバーしております。
※注2:解析の結果出てくる山型の信号を「ピーク」と呼びます。
ノンターゲット解析とは?
測定対象物質が決まっている「ターゲット解析」とは異なり、測定対象物質を定めずに解析を行う手法を「ノンターゲット解析」と呼びます。
ペプチドスキャンアドバンストでは、HMT独自の標品ライブラリとの照合、およびタンパク質配列データベース(Uniprot)検索により推定されたペプチドに加えて、未同定ピークについてもご報告いたします。
ご報告する未同定ピークの質量電荷数比(m/z)をもとに物質の化学式を推定できる場合があります。
結果は解析報告書にまとめます。また、Excelデータも納品いたします。
解析報告書には、以下のものが含まれます。
- 未同定物質を含む検出されたピークの検出値(標準化面積値)
- 面積値を用いた群間比較結果
- (既知物質のみ)主成分分析(PCA)、階層的クラスタリング解析(HCA)結果のヒートマップ
応用例1 タンパク質断片としてのペプチドーム
ペプチドスキャンアドバンストでは、タンパク質分解物の総体(ペプチドーム)を一斉分析可能です。異常なプロセシングにより生じたペプチド断片の網羅解析から疾患特異的なマーカーを探索する用途にご利用いただけます。
応用例2 生理活性物質としてのペプチドーム
ペプチドスキャンアドバンストでは、これまで一種ずつ測定されていた生理活性ペプチドを、当社独自に開発したCE-MSによる分析法にて一斉分析いたします。生理学的な機序解明・新規生理活性物質の探索などにご利用いいただけます。
解析対象機能性ペプチドの例:
インスリン(血糖値の低下)、β-エンドルフィン(鎮痛・鎮静作用)、オキシトシン(抗ストレス作用や摂食抑制作用)、アンジオテンシン(血圧上昇)、バソプレシン(尿量減少・血圧上昇)、グルカゴン(血糖値の増加)、ブラジキニン(血圧降下)、レプチン(食欲抑制)、ディフェンシン(抗微生物ペプチド)、リラキシン(子宮弛緩)、ソマトスタチン(消化吸収抑制)、CRH(食欲抑制・免疫抑制)