メタボローム解析とは

生体内には核酸(DNA)やタンパク質のほかに、糖、有機酸、アミノ酸などの低分子が存在しています。 これらの物質の多くは、酵素などの働きによって作り出された代謝物質(メタボライト)です。 生体内に含まれる代謝物質の総体(すべて)を「メタボローム」と呼び(”metabolite”と”-ome”からの造語)、その種類や濃度を網羅的に分析する手法のことを「メタボローム解析」あるいは「メタボロミクス」と呼びます。 それゆえ、メタボロミクスにおいては試料中に存在する代謝物質レベルを一斉に、かつ網羅的に測定する技術が鍵となります。 HMTでは革新的な測定技術「CE-MS法」を用いた解析技術を強みとしつつ、複数の測定機器を組み合わせることでお客様の目的に応じた解析を行っていただくことが可能です。 メタボローム解析についてや技術の詳細については下記ページもご覧ください。

メタボロームを知る 

解析プラン

目的に合わせた解析プラン

水溶性・イオン性代謝物質の解析

代謝物質の中でも、水に溶けやすく、極性の高い代謝物質の解析を希望される場合は下記プランをお勧めしております。 エネルギー代謝に関連する物質をはじめとして、一次代謝を構成する内因性の代謝物質(糖リン酸・アミノ酸・核酸・有機酸・ビタミン・短/中鎖脂肪酸・ジペプチド)など、解析対象として主要代謝物質の多くを網羅しています。

ベーシックスキャン Basic Scan(ベーシックスキャン)
生体に多く含まれる水溶性・イオン性の代謝物質の網羅測定に最適なプラン
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オメガスキャン ω Scan(オメガスキャン)
網羅性と高感度を兼ね備えた水溶性・イオン性代謝物質解析の最高峰プラン
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オメガスキャンアドバンスト ω Scan Advanced(オメガスキャンアドバンスト)
未同定ピークも含めて報告する、水溶性・イオン性の代謝物質の高感度ノンターゲット解析プラン
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シースコープ C-SCOPE(シースコープ)
中心エネルギー代謝に特化した高感度解析プラン
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エフスコープ F-SCOPE(エフスコープ)
安定同位体ラベルされた代謝物質を測定する解析プラン
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トリプトファン代謝パネル
トリプトファン代謝に関連する23物質を高感度で解析
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脂溶性・中性代謝物質の解析

代謝物質の中でも、油に溶けやすく、極性の低い代謝物質の解析を希望される場合は下記プランをお勧めしております。 脂肪酸胆汁酸ポリフェノール類リン脂質など、脂溶性・中性の代謝物質を網羅的に解析します。

エルシーベーシックスキャン LC-Basic Scan(エルシーベーシックスキャン)
機能性関与成分を含めた脂溶性・中性の代謝物質の網羅測定に最適なプラン
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エルシーオメガスキャン LC-ω Scan(エルシーオメガスキャン)
網羅性と高感度を兼ね備えた脂溶性・中性代謝物質解析の最高峰プラン
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エルシーオメガスキャンアドバンスト LC-ω Scan Advanced(エルシーオメガスキャンアドバンスト)
未同定ピークも含めて報告する、脂溶性・中性代謝物質の高感度ノンターゲット解析プラン
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メディエータースキャン Mediator Scan(メディエータースキャン)
脂質メディエーターに特化した高感度解析プラン
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LIPIDOME LAB 様々な脂質の測定が可能なリピドーム解析 詳しくみる

 

水溶性・脂溶性、両方の代謝物質の解析

水に溶けやすい代謝物質と油に溶けやすい代謝物質、どちらも網羅的に解析を希望される場合は、複数のメソッドを組み合わせた下記プランをお勧めしております。 エネルギー代謝に関連する物質をはじめとして、一次代謝を構成する内因性の代謝物質(糖リン酸・アミノ酸・核酸・有機酸・ビタミン・短/中鎖脂肪酸・ジペプチド)のほか、脂肪酸胆汁酸ポリフェノール類など、様々な代謝物質を網羅的に解析します。

デュアルスキャン Dual Scan(デュアルスキャン)
水溶性・イオン性に加え、脂溶性・中性の代謝物質も測定する最も網羅性の高い解析プラン
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プラン選びに迷ったら

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お客様の研究の目的やメタボローム解析のご経験によってお選びいただくことをお勧めいたします。

網羅解析 初めて網羅解析(メタボローム解析)に挑戦するならこちら

高感度解析 微量試料の解析など高感度の解析を行いたい場合はこちら

ノンターゲット解析 バイオマーカー探索などを目的として未知の物質も含めた解析を行いたい場合はこちら

ターゲット解析 研究対象となる代謝経路が定まっている場合はこちら

リピドーム解析 脂質関連の代謝物質に特に注目している場合はこちら

プラン選びにお悩みの方は、HMT担当営業がご希望をお伺いし、最適なプランをご案内します。どうぞお気軽にお問合せください。
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キャンペーンをご活用ください

HMTでは、時期によりお得にメタボローム解析をおこなえるキャンペーンをおこなっております。 ぜひキャンペーンをご活用いただき、思い描いていたメタボローム解析をおこない、研究を一歩前にすすめてください。

現在開催中のキャンペーン 


オプション

4タイプ6つのオプションをご用意しています。

タイプ1 解析物質を拡張するオプション
ジペプチドスキャン
ジペプチドスキャン 解析結果から、HMTのジペプチドデータベース*に近似するm/z、MTのピークが検出された場合に、候補ペプチドの名前を報告します。
*20種類の基本アミノ酸から構成される2残基ペプチドに関するm/z、MTの情報が収載されているライブラリ
対象プラン:ベーシックスキャン、オメガスキャン、オメガスキャンアドバンスト、デュアルスキャン
キラル分析
キラル分析 鏡像異性体を持つアミノ酸19種類のD-体およびL-体をそれぞれ解析します。アミノ酸のD-体およびL-体の相対面積値に加え、それぞれのアミノ酸存在量に対するD-体の存在割合を報告します。
※試料中濃度が検出限界以下であった場合は報告されません。
対象プラン:ベーシックスキャン、オメガスキャン、オメガスキャンアドバンスト、デュアルスキャン、シースコープ、エフスコープ
キラル分析 

 

タイプ2 定量を行うオプション
ターゲット濃度計算(110物質定量)
ターゲット濃度計算(110物質定量) HMTのCE-TOFMSまたはCE-FTMSによる測定で検出されたピークのうち、解糖系/糖新生、TCAサイクル、ペントースリン酸経路、脂質代謝、アミノ酸代謝、核酸代謝などに関わる110の代謝物質について、該当代謝物質の試料中濃度を1点検量により算出し、報告します。
※試料中濃度が検出限界以下であった場合は報告されません。
対象プラン:ベーシックスキャン、オメガスキャン、オメガスキャンアドバンスト、デュアルスキャン
ターゲット濃度計算(353物質定量)
ターゲット濃度計算(353物質定量) HMTのCE-TOFMSまたはCE-FTMSによる測定で検出されたピークのうち、解糖系/糖新生、TCAサイクル、ペントースリン酸経路、脂質代謝、アミノ酸代謝、核酸代謝などに関わる分子を含む353の代謝物質について、該当代謝物質の試料中濃度を1点検量により算出し、報告します。
※試料中濃度が検出限界以下であった場合は報告されません。
対象プラン:ベーシックスキャン、オメガスキャン、オメガスキャンアドバンスト、デュアルスキャン

 

タイプ3 新たなコンテンツを追加作成するオプション
追加レポート(追加報告書作成)
追加レポート HMTで測定したデータに対し、追加でお客様ご指定の1パターンにて、以下を実施します。
・群間比較
・統計解析
・パスウェイマップ作成
※PCAおよびHCAは解析手法の性質上、3検体以上の試験に対してのみ実施いたします。 ※2パターン以上の解析をご希望の場合は、ご希望パターン分のご注文をお願いいたします。

 

タイプ4 メタボローム解析結果に統計解析を追加するオプション
追加統計解析
統計解析 メタボローム解析結果データに対して、PLS(Partial Least Squares, 部分最小二乗法)解析を用いた追加解析や代謝物質量比の計算、ボルケーノプロットの作図、箱ひげ図の作成などを行い、医学的、生物学的な解釈をサポートします。HMTで取得したデータのみならず、ご自身や他機関で取得されたメタボロームデータについても統計解析を行うことが可能です。
※原則として、反復のないデータ(n=1)の比較解析はお取り扱いいたしかねます。
※解析手法の性質上、原則として、3検体以上の試験に限ります。
※HMTの納品物にはウェルチのt検定のほか、PCA(Principal Component Analysis, 主成分分析)やHCA(Hierarchical Cluster Analysis, 階層的クラスタリング解析)が標準で付属します。本オプションは更に統計解析を追加するオプションとなります。

追加統計解析の詳細はこちら 

ご依頼方法~その後の流れ

メタボローム受託解析ご依頼方法~その後の流れ

お気軽にお問い合わせください。

ご注文にあたり、まずはお問い合わせください。
試験目的に沿ったHMTメタボローム受託解析プランのご紹介や試料の準備時にご注意いただく点など、担当営業が直接お伺いしてサービスについてのご説明をいたします。 (電話・メールでのご連絡やウェブでの面談となる場合もございます)。

お問い合わせの際に、

  • 分析したい試料の種類や状態、数
  • 特に注目している代謝物質(あれば)
  • ご予算の規模や期限など
  • メタボローム解析のご経験

などを記載いただきますと、その後の対応がスムーズになります。
お客様のご要望をお聞きしたうえで、受託解析サービスのお見積りを作成いたします。
原則として、PDF形式の見積書をメールでお送りしておりますが、見積書原本が必要な場合は、担当営業にお申し付けください。
見積書と同時にお渡しする発注書に、必要事項をご記入のうえFAXにてご送付いただきますと、正式な発注となります。

お問い合わせ 


 

メタボロミクスセンター 品質方針

私たちは、お客様に満足いただくため、最先端のメタボローム解析技術を核とする最高品質のサービスを提供し続けます。 その目的を実現するために、以下のテーマを確実にします。

  1. お客様と共に歩みます。
    お客様の多様なニーズに応えられるよう、お客様の理解に努めます。
  2. 誠実、公正をモットーとして行動します。
    お客様を含む利害関係者からのご要望に応え、関連する法令規制要求事項を順守します。
  3. 最先端技術開発と高品質にこだわります。
    最高水準の技術開発と画期的なソリューションの創造に努めます。
  4. 常に改善活動に取り組み、品質向上に努めます。
    業務効率や品質向上のため、PDCAに基づき、業務を体系的に見直し、継続的に改善を図ります。
  5. チームワークを大切にします
    チームワークを最大化するため、仲間と議論し、交歓し、信頼し、多様な意見を尊重します。

制定日:2018年2月1日
最終改定日:2024年8月1日
メタボロミクスセンター長 佐藤 基