Metabolite of the Week|シトルリン

Metabolite of the Weekでは、みなさまの研究にお役立ていただけますよう、代謝物質の機能や役割について紹介をいたします。
今回はシトルリン(Citrulline)について紹介をいたします。

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シトルリン

シトルリン

  • シトルリンは、1914年に日本人研究者の古賀彌太郎と大嶽了によってスイカから初めて単離され、その後1930年に東京帝国大学の和田光徳によって命名・構造決定がされました。名前の由来はスイカを意味するラテン語“citrullus”です。
  • シトルリンは、タンパク質を構成しない中性のアミノ酸で、尿素回路における重要な代謝物質の一つです。
  • シトルリンは、カルバモイルリン酸とオルニチンの反応により生成します。
  • シトルリンは疾患バイオマーカーとしての利用や疾患改善のための栄養素としての活用など、様々な研究が行われており、潰瘍性大腸炎、パーキンソン病、認知症、ED、高血圧、糖尿病など、いくつかの疾患と関連することが示唆されています。
  • タンパク質中のアルギニン残基は、ペプチジルアルギニンデイミナーゼ(PAD)によって脱イミノ化され、シトルリン残基へと変換されることが知られています。シトルリン化とも呼ばれるこの反応は、ミエリン塩基性タンパク質(MBP)、ケラチンやフィラグリンで起こるほか、ヒストンでも生じて遺伝子発現に影響を及ぼします。また、関節リウマチとも深い関係があると考えられています。
  • 一酸化窒素合成酵素(iNOS、eNOS、または nNOS)の触媒によりアルギニンから一酸化窒素が産生されるとき、シトルリンも副産物として生成されます。
  • 主に肝臓や腎臓、小腸などで合成され、腸の健康のバイオマーカーとしての利用が考えられています。
  • シトルリンは、神経細胞死を防ぎ、脳血管障害を保護するため、脳血管障害を改善する神経保護効果があるかもしれません。
  • 市場では、スポーツパフォーマンスの向上、血行促進、筋肉増強などの効果を謳ったシトルリンサプリメントが売られています。

Citrulline pathway

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おすすめ解析プラン

HMTでは測定したい物質や目的に合わせた解析プランをご用意しております。
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生体に多く含まれる水溶性・イオン性の代謝物質の網羅測定に最適なプラン
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シースコープ C-SCOPE(シースコープ)
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