未同定ピークも含めて報告する、水溶性・イオン性の代謝物質の高感度ノンターゲット解析プラン
オメガスキャンアドバンストは、水溶性・イオン性代謝物質について、物質名が報告される代謝物質(1,100種以上)に加えて、物質名が不明なピーク(未同定ピーク)も含めて網羅的かつ高感度に解析するノンターゲット解析プランです。
糖リン酸・アミノ酸・核酸・有機酸・ビタミン・短/中鎖脂肪酸・ジペプチドなど、解析対象として一次代謝物質の多くを網羅する高感度解析の「オメガスキャン」に加えて、高感度のCE-FTMSで解析可能なあらゆるピークも合わせて報告する(ノンターゲット解析)、最も網羅性の高いプランです。
未同定ピークは、2-4残基のアミノ酸から構成されるペプチドデータベースや、Human Metabolome Database(HMDB)、Pubchem Databaseに照合され、質量電荷数比(m/z)から推測される候補化合物の一覧として報告されます。
既知の代謝物質だけではなく、新規代謝物質を探したい・広範囲に生じる代謝変化を捉えるためのスクリーニングをおこないたい・未知のバイオマーカーを探索したい、といった方にオススメです。
ノンターゲット解析とは?
測定対象物質が決まっている「ターゲット解析」とは異なり、測定対象物質を定めずに解析を行う手法を「ノンターゲット解析」と呼びます。
HMTでは1,000種を超える測定対象のリスト(アノテーションリスト)を有していますが、このリストに入っていない代謝物質も多く存在します。
通常の解析ではリスト外のピーク(解析の結果出てくる山型の信号を「ピーク」と呼びます)は報告されませんが、オメガスキャンアドバンストではこれらの物質名が不明なピークについてもご報告いたします。
これらのピークは質量電荷数比(m/z)と電気泳動の泳動時間(MT, Migration Time)が判明していることから、m/zをもとに物質の化学式を推定することができる場合があります。
m/zの値をデータベースに照合した結果として、候補物質が提示されることもありますし、データベースには報告のない物質である可能性も考えられます。
創薬分野における新規標的化合物探索や食品機能性成分の広範囲なスクリーニング、更には未知のバイオマーカー探索などを目的とした研究に適しています。
結果は解析報告書にまとめます。また、Excelデータも納品いたします。
解析報告書には、以下のものが含まれます。
- 未同定物質を含む検出されたピークの検出値(標準化面積値)
- 面積値を用いた群間比較結果
- (既知物質のみ)主成分分析(PCA)、階層的クラスタリング解析(HCA)結果のヒートマップ
- (既知物質のみ)中心炭素代謝やアミノ酸代謝など、測定結果を代謝経路に描画したパスウェイマップ