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『日本東洋医学会総会』参加レポート

こんにちは、B&M の大賀です。先週は名古屋で開催された『第61回 日本東洋医学会総会』に参加してきました。

東洋医学、特に漢方については以前から個人的な興味もあったのですが、メタボロミクスが活躍できる分野としての期待も持っています。実際にお隣の国、中国や韓国を中心に、この分野に於けるメタボロミクス研究の成果は増えつつあります[1,2]。

一方、本邦では現在のところ、まだ漢方医療の研究とメタボロミクスが密接には繋がっていないように感じています。そこで、現在の東洋医学にはどういった課題があるのか、またその中でメタボロミクスをどう活用できるか、という点を勉強してきました。…

【第3回植物とメタボロミクス】植物の生産性向上のためのメタボローム(その2)

バイオマーカー・分子診断事業部の藤森です。植物メタブローグ第三弾です。

前回のブログでは、無機窒素化合物を有機窒素化合物に変換する代謝経路中の1つの反応を担う酵素を過剰発現しても、植物中の有機窒素含量を増加させることができないことを説明しました。今回のブログでは、それでは一体どうすればいいのだろうかということについて何かしら示唆ができればと思っています。…

曇りのち晴れ

こんにちは、バイオマーカー・分子診断事業部、略してB&Mの大賀です。弊社の組織編成により、挨拶のテンプレが変わっておりますが、中身は元のままですのでご安心(?)下さい。

「いよいよ」というか、あるいは「もう」というべきか、6月になりましたね。こちら鶴岡は短かった春が通り過ぎ、今日は何だか、もはや夏ではなかろうかという陽射しです。先週末まではしばらく曇り空も続いたのですが、日曜日からはうってかわっての澄んだ青空。冬の間は滅多にお目にかかれなかった鳥海山の山頂も、残雪が分かるほどはっきり見えましたよ。基本的に晴れ空が好きな人間ですが、しばらく天気が悪い後の晴れ、というのはまた格別に気持ちよく感じます。…

日本計量生物学会に参加してきました

バイオマーカー・分子診断事業部の山本です。5月21日,22日に、統計数理研究所で行われた、日本計量生物学会に参加してきました。

この学会に参加した理由は、共同研究の際にメタボロミクスのスタディの設計で医学統計の知識が必要だと感じていること、数ヶ月前に共同研究をしている某先生からお酒を飲みながら『お前は疫学を勉強しろ!』と言われたこと、また昨年度の学会がインフルエンザで無くなってしまってそのリベンジ、などが色々と重なった結果、参加することにしたのでした。…

【第2回植物とメタボロミクス】植物の生産性向上のためのメタボローム(その1)

バイオマーカー・分子診断事業部の藤森です。植物メタブローグ第二弾です。今回からしばらくは植物の生産性を向上させるためにメタボローム解析はどう生かせるかについてお話をしたいと思います。

ヒトは生存に必要な栄養素は主に食品から摂取しています。炭素源としては糖を、窒素源として主にタンパク質およびアミノ酸を摂取しています。ヒト体内で他の代謝物から生合成できないアミノ酸は、必須アミノ酸と言われ、栄養素として摂取しなければなりません。…

Biomarker World Congress 2010 参加レポート

こんにちは、バイオメディカルグループの篠田です。HMTにとって、バイオマーカー開発は非常に重要な事業の柱です。そこで、情報収集のためにBiomarker World Congress 2010に参加せよとのお達しを受け、はるばる米国・フィラデルフィアまで行って参りました。

会場ははフィラデルフィアの中心部のホテルで、ニューアーク国際空港から、電車で1時間ほど揺られて到着です。成田からはトータル14時間ほどでしょうか。

初日の午前中は、バイオマーカーのアッセイ系構築の、3時間にわたるレクチャー・コースに参加しました。主にタンパク質マーカーをハイスループットにアッセイする話で、高感度の抗体作成はもとより、基準となるreference standardsの妥当性検証の説明に多くの時間が割かれ、ピュアなスタンダードが準備しやすい代謝物質など低分子バイオマーカーの開発上の利点を認識しました。…

【研究者インタビュー】東京大学総括プロジェクト機構総括寄付講座「食と生命」 大谷りら特任研究員

東京大学総括プロジェクト機構総括寄付講座「食と生命」で脳卒中と妊娠期の栄養の関係について研究をなさっている大谷りら先生にお話をお聞きしました。大谷先生は「胎児期のタンパク質制限により生じる食塩感受性亢進の発現機序の探索」で2009年度ネスレ栄養科学会議の一般公募研究助成(分野A:健康な生活に寄与する食品・栄養に関する研究)に採択されていらっしゃいます。

胎児期の栄養改善によって、将来生活習慣病に罹る人を減らしたい

―初めに、研究課題について簡単に説明していただけますか?

生活習慣病など「成人の慢性疾患は胎児期にはじまる」というバーカー理論 は、21世紀最大の医学学説と言われています。胎児期の栄養状態が、出生後に影響するというものです。約30年前にバーカー博士が提唱したこの理論は、今では肥満、喘息、閉塞性肺疾患などで実証され、乳癌、子宮癌、前立腺癌、骨粗しょう症などのリスクファクターであると言われています。…

紙一重

こんにちは、バイオメディカルグループの大賀です。某所でメタボロ太郎がつぶやいておりましたが



鶴岡にエスプレッソマシーンが導入されました。
正直、缶コーヒーでも大して変わらないんじゃね?なんて思っていましたが、そんな自分をゴメンナサイと言いたい美味しさでした。

さて、ここまで読んで次の展開が分かったあなたはメタブログ通。コーヒーといえばカフェインに話を持っていかざるを得ない(?)わけですよ。…

目が離せない!

こんにちは、バイオメディカルグループの大賀です。連休はいかがお過ごしでしたか?人によっては、昨日から久しぶりのオフィス、という方もいらっしゃるでしょうか。長い休み明けには、何かと細々としたお仕事が溜まっているものですが、実は私、チリが積もった大きな悩みを抱えております。それは、文献チェック。

研究者の皆さんはよくご存知だと思いますが、米国国立生物工学情報センターの「PubMed」というサイトでは、「MEDLINE」という世界最大の医学(生物学)文献データベースの検索ができます。

また、ユーザー登録をしておくと前回の検索結果を覚えていて、それ以降に追加された同じ条件の文献を教えてくれます。ここでキーワードや条件を上手く登録すると、自分が興味をもつ分野の、最新の成果を常にフォローすることが出来ます。

さて、便利なこの機能ではありますが、世界中で数多くの科学誌が刊行されているこのご時世、キーワードの選択を間違うと(例えばdiseaseやgeneなど)、何十報、あるいはそれ以上の数の文献が毎日引っかかてきます。そうでなくとも、メジャーな分野では発表される論文数がケタ違いに多いわけで、少しの間チェックを怠ると、とんでもないボリュームを一度にカバーする羽目になってしまいます。

日頃はそうならないよう、暇を見つけてはコツコツと確認を入れている私ですが、この連休ですよ。

久しぶりに出社してMEDLINEを開いてみると、そこには休み明けのやる気を挫くのに十分な数字が表示されていました → そして現在に至る訳です。さすがに要旨を斜め読みするだけでも大変そうなので、ぼちぼち消化していきたい今日この頃です。

ところで、当然のようにメタボローム関連の検索キーワードを幾つか登録しているのですが、これの更新頻度が現在進行形でどんどん増えています。私が初めてメタボロームに興味を持った5年ほど前は、一ヶ月くらい放置しておいても、余裕で全てカバーできる程度だったのですが...

論文の発表数はその分野の広がりを反映するものですから、嬉しく思う反面、今後の自身のキャパシティを考えると、少し心配になってきます。そこは色々な分野の研究員がいるHMTですので、みんなで上手く分担&シェアして、メタボロミクスの最先端を幅広くカバーしていきたいと思っています。

このメタブログでも、他の研究員のエントリーが増えてきました。そのうち、目が離せないブログに、なりますよ。そのうちに。…

【第1回植物とメタボロミクス】植物メタボロームの多様性

バイオマーカー・分子診断事業部の藤森です。これから1年間、植物メタボロームの紹介をしていきますので、よろしくお願いします。

ヒトでは、遺伝子数が約22000あるのに対して、代謝物質の数は約3000で、遺伝子と比べて対象とする数が少ないため、細胞内事象を理解するための解析がしやすいことがメタボローム研究の利点の1つと考えられています。

植物メタボロームでは、逆に代謝物質が約20万種類近くあると推定され、多様性に富んでいることが特徴の1つであると考えられています。…

メタボロ太郎なう

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