学会

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「細胞を創る」研究会2.0 に参加してきました。

バイオメディカルグループの大賀です。今年もノーベル賞の発表シーズンになりましたね。さっそく、生理学・医学賞にはテロメのア研究分野から 3 氏の受賞が発表されています。昨年は日本人の受賞でかなり盛り上がりましたが、今年はどうなることやら…と思いきや、なんと、イグ・ノーベル賞の方ですでに日本人が受賞しているではありませんか!…我ながらミーハーだなぁ、とは思いますが、何だかんだといってもこの季節になると盛り上がる話題、ですよね?

さて、10月1日から3日にかけて開催された『「細胞を創る」研究会 2.0』に参加してきました。実はメタボロミクスと関係してどうという訳ではなく、個人的な好奇心からの参加です。そのため今回はメタボロミクスと関係ないメタブログになりますが、どうぞあしからず……

第61回生物工学会大会に出展しました

HMTの井元淳です。今週は雨ばかりでしたね。

9月23日~25日の3日名古屋大学で第61回生物工学会大会が開催され、出展しました。HMTが出展するのは初めてのことです。個人的には学生時代に参加し、発表を行ったことがあります。私は学生時代、酵母のメタボロミクス研究をしていたのですが、発表当時はまだまだ「メタボロミクス」はマイナーでした。しかし、今では「メタボロミクス」と題されたセッションやシンポジウムがあり、ずいぶんと認知度が高まったという印象を受けました。…

[第3回メタボロミクスと統計解析] 2009年度統計関連学会連合大会に参加してきました

バイオメディカルグループ(統計解析)の山本博之です。9月6日~9日まで、京都の同志社大学で行われた、2009年度統計関連学会連合大会に参加してきました。

統計関連学会連合大会は、日本の統計に関する学会(統計学会, 計量生物学会, 計算機統計学会等)が、 一堂に集まる大きな学会です。 またオミクスデータの統計に関する研究発表が比較的まとまってあるところは、この統計関連学会しか知りません。 他にも人工知能学会のデータマイニングと統計数理研究会(僕も2年前に、メタボロームデータの統計解析で発表しました)や、機械学習関連のIBISに行くと、 少しオミクスの統計に関する発表があることもあります。…

Metabolomics 2009 – 出展レポート

エバンジェリスト(営業)の石川玄です。今回は日本の技術力を海外の研究者の皆様にも伝えるべく、メタボロミクス会議に参加してまいりました。

上空12000メートルから降り立った先。そこは一面肥沃な農業地帯が広がるアルバータ州の平原でした。そう、これからエドモントンというアルバータ州都にて、国際メタボロミクス会議が開かれるのです。エドモントンはカナダで5つめに大きい都市で、かのカナディアンロッキーの北の玄関口です。学生一人あたりの蔵書数がカナダ一という巨大な図書館を持つアルバータ大学があり、緑の多い街でした。

私は運命に導かれ今HMTという会社におり、普段は日本国内で活動していますが、国際会議は日本の技術力を広めるよいチャンスです。主に技術営業をしておりますので、会期中はブースに詰め、各国の研究者へ直接思いを伝えてきました。これまでは海外の研究者の方とのやりとりはほとんどメールでしたが、やはり直接対面での説明の方がこちらの熱意も伝わりますし、向こうの疑問点もよく伝わってきます。みなさん非常に興味を持って聞いてくださり、最新の実績や大賀・篠田の発表について、さかんに質問を受け、HMTのCE-TOF MSによる測定技術が世界でも注目されているという実感を得ました。

私は初参加ですが、HMTとしてブースを出展するのは去年に引き続き2回目です。日本からの出展で、日本と勝手が違うことも多いですが、展示会担当者のスティーブンが非常に協力的で、スムーズに進めることができました。社長レポートの写真にあるように、日本の技術力アピールのためはっぴを作成しました。エドモントンのホテルで非常に目立ち、「売ってほしい」と言われるほど好評でした。また、ベーシックプランの広告を入れたポケットティッシュも配布しました。外国のポケットティッシュはふたがついてシールで閉めておくタイプのものが主流ですので、ワンタッチで簡単に引き出すことができる日本のポケットティッシュは「Japanese Tech!」と言って興味を持ってもらえました。コーヒーのお共にと差し上げていたコアラのマーチもあっという間になくなってしまうほど気に入ってもらえたので、今回の学会ではCE-TOF MSに加え、はっぴ、ハイテクポケットティッシュ、日本の伝統的なお菓子と、日本の文化を余すところなく広めてくることができました。

あっという間の3日間が終わった後はサンフランシスコで活動を行い、帰国後も学会で興味を持ってくださった方へのメール対応、そしてまたこの原稿を書いている今、サンディエゴで営業活動を行っています。新たな出会いと成果のために、これからも太平洋を越えることが多いでしょう。そして、ユーラシア大陸の西側諸国へ、アジアにも。そこにメタボロミクスを求めている研究者がいる限り、私たちの活動は止まりません。これからもエバンジェリスト(営業)として、メタボロミクスの布教活動にいそしんでまいります。

Metabolomics2009 その他のレポート

社長レポート

バイオインフォマティクスレポート

-バイオメディカルレポート前編後編

国別発表数と発表テーマ

Metabolomics2008レポート

発表の傾向

社長レポート

バイオインフォマティクスレポート

バイオマーカーメディカルレポート

Metabolomics 2009 – バイオインフォマティクスレポート

バイオインフォマティクスグループの篠田です。学会のレポートをします。

HMTは昨年に引き続きスポンサーブースを出したのですが、隣にはアルバータ大のグループが立ち上げたPANAMPという受託分析の会社がブースを出すなど、裾野の広がりを感じました。

注目した発表は、デューク大学のグループのもので、うつ病患者を、SSRI(セロトニン選択的再取り込み阻害剤)が有効なグループと無効なグループにわけ、有効か無効かを事前に見分けるバイオマーカーを探索する研究です。…

Metabolomics2009 – バイオメディカルレポート(後編)

バイオメディカルグループの大賀です。International Conference of Metabolomics Society レポートの後編です。前編はこちら

世界的なメタボロミクスの動きとしては、大規模なコホート研究が始まりつつあることを強く感じました。イギリスの Manchester大学が主導するHUSERMETプロジェクトでは、3000 人以上の検体採取を既に完了したそうです。また、カナダの Alberta 大学が主導するプロジェクトでは 50,000 人の成人を対象とした栄養学的な研究が開始されているそうです。メタボロームの個人差や日間差をきちんと把握するためには、どうしても数千・数万人規模の研究が必要になります。上記のコホート研究から得られた結果は、今後のメタボロミクス研究において重要な基礎データを提供してくれるはずです。また、 Manchester 大学のプロジェクトには複数の海外大手製薬メーカーが参加しており、メタボロミクス研究から大きな産業価値が生み出されることが期待されます。…

Metabolomics2009 – バイオメディカルレポート(前編)

バイオメディカルグループの大賀です。先日開催された International Conference of Metabolomics Society に参加してきました。出来るだけ研究者からの視点で、学会の概要と感想をお伝えしたいと思います。

今年の参加者はおよそ 300 人。多すぎない人数ということで参加者同士のコミュニケーションが取りやすく、また顔なじみの参加者同士が多いこともあってか、会場のあちこちで常に活発なディスカッションが繰り広げられていました。また、口頭発表は同時刻に1 演題だけが行われ、会場にぎっしりと並べられたイスはいつも満席でした。 (写真は開場前の、緊張感だけが漂う会場の様子です。) 今回の会期中、カナダはこの季節にしては珍しい快晴続きだったのですが、私が感じた熱気は、天気だけのせいではなかったはずです。

口頭・ポスター共に、発表数が最も多かったのはバイオマーカー探索に関する研究でした。ただし一口にバイオマーカーといっても目的は病気の診断に限らず、薬物毒性や栄養状態、あるいは「健康とされる状態の再定義」など多様で、とにかく生命の様々な側面をメタボロミクスというメガネで見つめ直そう、という大きな流れを感じることができました。

その中でも疾患バイオマーカーの研究は特に盛んで、ガンから精神疾患まで多岐に渡っていました。しかし、今回の発表内容の多くは少数被験者やモデル動物を対象とした基礎研究であり、またその結果も、統計処理で疾患群を区別できた、あるいは疾患群を区別する単一物質をマーカー候補として発見したという段階で、今後は実用化に向けてのバリデーションが求められます。一方で少数ながら、病院と提携して既に実用化を見込んだ臨床研究を進めているグループがありました。この先、広く注目されている疾患に関しては、まさに早いもの勝ちといった、熾烈なマーカー探索の競争が予想されます。

バイオマーカー探索以外では、植物メタボロミクスに関する研究の発表が多くされていました。特に、メタボロミクスによる遺伝子機能の探索 (機能ゲノミクス) は世界中で盛んに行われているようです。今回の学会ではこの分野のトップランナーとして、日本から理研の斉藤先生が招待講演をされていました。また、作物や薬物、嗜好品としての植物生産にメタボロミクスを活用する動きに関しては、欧州、東アジアから研究成果の発表がありました。

微生物分野に関しては、酵母の機能ゲノミクスに関する研究が注目されていました。一方、私が密かに期待していた醗酵や生産に関しては、残念ながらほとんど発表がありませんでした。この分野は日本のお家芸ですので、今後はぜひ、日本の研究者に世界を牽引していただきたいと思っています。

Uk Solar Power Experiment

個人的に注目した分野は、メタボロミクスによる環境調査、です。例えば、土壌調査にはミミズの、水質調査にはミジンコのメタボロミクスが行われていました。土や水の単純な成分組成とは異なり、生体の代謝に反映される成分環境という観点を持つことで、生物にとっての環境というものを定義し直すことができるようです。研究自体はまだ始まったばかりとのことですが、今後の発展と、またその他の生物を使った環境調査への広がりも期待することができます。

Metabolomics2009 – バイオメディカルレポート(後編)では初日に行った口頭発表についてお届けします。

Metabolomics2009 その他のレポート

社長レポート

バイオインフォマティクスレポート

-バイオメディカルレポート後編

出展レポート

国別発表数と発表テーマ

Metabolomics2008のレポートはこちらから

発表の傾向

社長レポート

Metabolomics 2009 社長レポート-Metabolomics2009で感じたこと

社長の菅野です。8月31日から9月2日にかけて恒例のメタボロミクスソサイティ主催の学会がカナダのエドモントンで開催されました。現地で感じたことをお伝えしますのでそのフレーバーを感じていただけたら幸いです。

参加者はカナダということもあって若干減ったようですが、メタボロミクスの拡大の勢いはすさまじく、まさに旬を迎えた技術というところでしょうか?…

お約束

こんにちは、HMTの大賀拓史です。

気付けばもう、8月も終わりですね。夏休みとは縁が切れてから随分経ちますが、この時期になると未だに何故だかもの寂しい気分になります。そのたびに昔から変わらない自分に気付かされたりもするのですが、みなさんはどうでしょう?

とはいえ、天気の方はまだまだ夏の日和が続きそうです。暑さに負けないよう、がんばりましょう。

8月30日から9月2日の4日間、国際メタボロミクス学会の第5回国際会議が、カナダのエドモントンで開催されます。昨年は参加者から話を聞くだけでしたが、今回は私自身が直接参戦することになりました。しかも、シンポジウムでは口頭発表をするチャンスをいただいています!世界にHMTの技術力を発信するとともに、メタボロミクスの最先端を吸収して、このブログなどで紹介できるようがんばってきます。HMT社員の珍道中話 (?) も含め、どうぞご期待下さい。

ところで、発表の準備を進めてはいるものの、英語での口頭発表ということもあり、なかなか完璧!といえるレベルになっていません。今更ではありますが、もう少し早くから準備を始めていればあるいは…そんなとき、ふと昔のことを思い出します。そういえば、毎年この時期を迎えるたび、片付かない宿題を前に途方に暮れていたなぁ、と。昔から変わらない自分は、こんなところにも居たようです。みなさんはどう(だった)でしょうか?…

第36回日本トキシコロジー学会学術年会に出展しました

HMTの井元淳です。今日は風が強いですね。

トキシコロジー学会 HMT ブース

7月6日~8日の3日間岩手県盛岡市で第36回日本トキシコロジー学会学術年会が開催され、HMTも出展しました。年会が行われた盛岡市の「アイーナ」は3階から8階まで吹き抜けの非常にモダンな建物でした。鶴岡市にある慶應義塾大学にある致道ライブラリもそうですが、アイーナにも図書館などその他の施設が入っているので、市民の方が気軽に利用されていました。このように市民の方が気軽に利用する図書館やホールなどの複合施設で専門的な学会を行うことで、市民の方が「そういうのやってるんだなー」と少しだけ触れることができるのはいいことですね。

今年は研究員の佐藤がメタボロミクスを毒性研究に応用した結果をポスター発表しており、コアタイムだけでなく、佐藤の研究を聞きたいとブースに来てくださる方がたくさんいらっしゃいました。「メタボロミクスが具体的にどのように応用できるのか?」を発信していくことが重要であると感じました。

ブースにお立ち寄りくださった皆様ありがとうございました。…

メタボロ太郎なう

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