学会

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日本肝臓学会総会に参加してきました

こんにちは、HMTの大賀拓史です。全国的にすっかり梅雨入りしましたね。こちら鶴岡では、まだそれほど雨が降っていないので実感がありませんが、本番は来週あたりからだそうです。はたしておたまじゃくしは降ってくるのでしょうか…?

日本肝臓学会総会

6月3日~6日に開催された、日本肝臓学会総会に参加してきました。肝臓、というと「アルコール…」に思い至る方もいらっしゃるかもしれませんが、糖や脂質といったエネルギー代謝やタンパク質の合成、あるいは薬物代謝など、肝臓は体内の代謝で大きな役割を担っています。それだけに、メタボロミクスで様々な疾患に伴う代謝異常を考察する時は、肝臓での代謝の影響を常に意識しておくべきだと考えています。

今回の総会では特に、ウィルス性肝炎や肝癌、また、非アルコール性肝炎といった疾患に関する研究発表が多くなされていました。ウィルス性肝炎や肝癌の分野では、治療法の評価や予後予測のような臨床的な研究が多い一方で、ライフスタイルの変化に伴って近年問題となってきた非アルコール性肝炎では、基礎研究や診断基準に関する研究が中心のようでした。

今回の総会で勉強できたことの一つは、バイオマーカーに求められることとして、疾患の発見よりもむしろ、予後予測や治療法の有効性も含めた、鑑別診断のマーカー・診断基準が求められる場合がある、ということです。

例えば、基本的な治療法がある程度確立されたウィルス性肝炎についても、実際にはその療法が有効な人とそうではない人がいるため、出来るだけ早期に治療法の評価を行うこと求められているそうです。

現在そういった診断には、健康診断で得られる血中成分の指標などが主に用いられていますが、それだけでは不十分な鑑別診断の実現に向けて、代謝低分子の指標も新しく加えられるのではないかと考えています。

会場で質問に答えて下さった先生方、本当にありがとうございました。…

質量分析討論会に参加しました

分析グループの佐々木一謹です。5月13日~15日に大阪で開催された第57回質量分析総合討論会に参加しました。

今回の討論会では分析担当取締役の石川からシンポジウム「メタボロミクス研究の最新動向と今後の展望」にてHMTのCE-MSの技術についてご紹介しました。多くの方々にご来場いただき、分析の分野でもメタボロミクスへの注目度の高さを感じることができました。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。…

Cross-Maker Comparison of ballpoint pens as a promoting tool (imoto et al.)

こんにちは。HMTの井元淳です。今日も朝から晴れて気持ちいいですね。

先日ETHチューリッヒのグループがメタボロミクスプラットフォームの比較を行っていましたが、今回私はメタボロミクスプラットフォームを提供する分析機器メーカーが配布しているボールペンの比較を行ってみました。

Materials

ベネルクス質量分析国際会議で配布されていた各分析機器メーカーのボールペン(非売品)…

ヨーロッパのメタボロミクス (前編)

こんにちは。バイオメディカルの大橋由明です。

3月末に1週間、ヨーロッパ各地でメタボロミクスを語って参りました。

大手の食品・製薬・分析機器会社・大学を回り、さらにNVMS-BSMS 2009というベネルクス質量分析国際会議(オランダ質量分析学会とベルギー質量分析学会の合同会議)でポスター発表を行いました。スイス、ドイツ、オランダ、フランスの順にヨーロッパ大陸を縦に横にと移動の毎日でしたが、ヨーロッパの研究者がメタボロミクスに寄せる期待を大いに感じる旅となりました。今回のブログでは、会議の報告と、食べ物の話題などを2回に渡ってお伝えします。ちょっと研究の手を休めて、お付き合いください。…

日本成人病(生活習慣病)学会に参加してきました

みなさま、あけましておめでとうございます。HMTの大賀拓史です。

年が明けてからはや2週間。ブログはともかくですが、お仕事の方はサボっていたわけではございません。

先週末は、東京で行われた日本成人病(生活習慣病)学会に参加してきました。発表の内容は糖尿病や高血圧、メタボリックシンドロームから認知症まで、幅広い疾患が対象となっていました。最新の研究結果や診断基準についての報告、また過去の大規模コホートに関しての評価・コメントを聞くことができ、それぞれの疾患分野の現状を理解する上で良い参考になりました。…

第3回メタボロームシンポジウムで発表しました

こんにちは HMTの大賀拓史です

先ごろ行われた第3回メタボロームシンポジウムについて、研究に携わる者 (まだまだヒヨッ子ですが…) としての感想をお伝えしようと思います。

シンポジウム全体の雰囲気としては、井元からの報告があった通り、会場に収まりきらないほどの参加人数で、とても活発な雰囲気でした。特に製薬や食品を中心とした企業からの研究者がたくさん参加され、積極的に意見交換されていました。また大学や公立の研究機関を中心に、医療分野からの研究者の参加も多く、実用的技術としてのメタボロミクスへの期待がヒシヒシと感じられました。慶應義塾大学を中心とした学生・若手研究員の発表も多数あり、この分野が着実に伸びつつあるという「勢い」を感じました。

個人的には特に、サーカディアンリズムに対応したメタボーム変動の解析に関する研究や、代謝フィンガープリンティングによる発生段階予測の研究など、オミクスならではの、そして世界最先端の解析アプローチを知ることができ、とても興味深かったです。…

第3回メタボロームシンポジウムに参加しました

HMTの井元淳です。やはり鶴岡はとても寒かったです。

10月30日から11月1日まで第3回メタボロームシンポジウムが山形県鶴岡市で開催されました。定員120名のところ、227名の参加があり、講堂からあふれるほどの盛況でした。今回は医薬、医療分野への応用という限定されたテーマにもかかわらず、227名もの方が参加されたということはメタボローム解析の有用性が認められてきたしるしではないでしょうか。 最近、急速に注目されてきている食品、エネルギ分野なども含めると、収集がつかないくらいの参加者になっていたのではないかと思います。

メタボロミクスに特化したシンポジウムだけあり、どの演題も大変興味深いものでした。サーカディアンリズムや植物の根からの滲出物の解析など様々な分野にメタボロミクスが応用され、確実に成果をあげてきていることを感じました。…

Metabolomics 2008 – バイオマーカーメディカルレポート

こんにちは。バイオメディカルグループの大橋です。

世界の叡智が結集するボストンで、今年のMetabolomics 2008は開催されました。2年前に続いて2度目のボストン開催ですが、今回は街の中心地、パブリックガーデンを望むバックベイエリアでの開催。お昼はおしゃれなカフェで一息つくことができます。

さて、メタボロミクスです。…

メタボロミクスの世界標準

こんにちは HMTの大賀です

Metabolomics 2008のレポートが届いていますね。私自身は残念ながら参加していないのですが、内容を伝え聞くだけでも勉強になります。

ところで、Metabolomics 2008を主催している Metabolomics Society は、メタボローム分野における主要コミュニティの一つですが、その目標の一つに、メタボロミクスの「世界標準」を決める、ということがあるそうです。…

第33回日本医用マススペクトル学会年会に出展しました

HMTの井元淳です。急に寒くなりましたね。

9月25日、26日に東京大学鉄門記念講堂で行われた第33回日本医用マススペクトル学会年会に出展しました。今回はこれまで聞く機会のなかった法医学関連の発表を聴講することができ、大変興味深かったです。

ブースにお立ち寄りいただいた皆様、ありがとうございました。

次はBio Japan 2008に鶴岡市と共同で出展いたしますので、ぜひご来場ください。…

メタボロ太郎なう

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