ランチョンセミナー
日時・タイトル | 2019年10月13日(日) 11:50 〜 12:40 「生物における電界暴露と体内時計や睡眠」 |
演者 | 国際科学振興財団 時間生物学研究所 所長 石田 直理雄先生 |
座長 | 国際医療福祉大学 薬学部 浜田 俊幸先生 |
動植物の成長に対して、雷などの電界曝露が好ましい効果を発揮する事例は、昔から多数知られている。しかしながら、その分子機構に関しては、依然として明らかになっていない。
我々は、50ヘルツ交流電界(3,5kv/10cm)曝露により、野生型ショウジョウバエの寿命が約20%延長する事を見出した。様々な変異株でこの現象を確認した結果、時計遺伝子Cryptochrome変異ショウジョウバエでは、この寿命延長が見られなくなった。この現象を経路から考えるうえでメタボローム解析を行った。その結果睡眠に関わる重要な低分子が寿命延長に関わる事が明らかとなった。さらに昼と夜の交流電界曝露が睡眠に及ぼす効果の違いについても紹介する。
これらの現象から体内時計の分子機構についての演者の最近の考え方もご紹介したい。
学会の詳細は日本時間生物学会第26回大会をご覧ください。