メタボロミクスで高める食品の付加価値

・満席となりましたので、ご不便をおかけし申し訳ございませんが、キャンセル待ちのお受付とさせていただきます(10/1)
・残席わずかとなっております。お申し込みのタイミングによっては、お申し込みフォームでの表示に関わらず自動的にキャンセル待ちとさせていただきますのであしからずご了承ください(9/30)


キリン株式会社吉田先生のご所属に誤りがございました。お詫び申し上げますとともに、訂正させていただきます(9/30)。
正)キリン株式会社
誤)キリンビール株式会社

日程・場所

場所 日時 定員  
品川(東京) 10月15日(木)
13:40~16:20(受付開始13:30~)
30名

プログラム

13:40~13:45 ごあいさつ
13:45~14:30 メタボロミクスを用いた酵母発酵解析と高機能化
キリン株式会社 基盤技術研究所
主任研究員 吉田 聡先生
14:30~15:15 食品メタボロミクスの潮流
ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社
戸松創
15:15~15:35 コーヒーブレイク
15:35~16:20 メタボローム解析を活用した食肉の高品質化研究の新たな展開
新潟大学農学部 応用生物化学科 栄養制御学
准教授 藤村 忍先生

プログラムは予告なく変更することがあります。変更した場合は当ウェブサイトおよびご登録いただいたアドレスまでご連絡いたします。

概要

日時 10月15日(木)13:40-16:20 (受付開始13:30~)
会場 AP品川 9階 N+Oルーム
住所 〒108-0074 東京都港区高輪3-25-23 京急第2ビル9F・10F
アクセス AP品川 アクセスマップ
東海道新幹線・JR東海道線・JR山手線・JR京浜東北線・JR横須賀線・京浜急行線
「品川」駅徒歩約3分

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定員 30名
参加費 無料(事前登録をお願いします)


講演要旨

メタボロミクスを用いた酵母発酵解析と高機能化

吉田 聡
キリン株式会社 基盤技術研究所 主任研究員

講演目次:

1. 酵母とは

2. 酵母での網羅的解析手法

3. 硫黄系物質代謝のメタボローム解析

(1) 亜硫酸・硫化水素生産の制御

(2) 亜硫酸高生産株の選抜

(3) グルタチオン高生産株の選抜

4. 有機酸代謝のメタボローム解析

(1) 有機酸生産の制御

(2) 有機酸高生産株の選抜

要旨:

ビール酵母(下面発酵酵母)、パン酵母(実験室酵母)、トルラ酵母を用いた各種有用物質の発酵生産に関して、メタボローム解析を用いた事例をいくつか挙げて紹介します。具体的には硫黄系物質代謝(亜硫酸、硫化水素、グルタチオン)と有機酸代謝について、各種酵母変異株の解析、育種への活用についてそれぞれ幅広に紹介します。

食品メタボロミクスの潮流

戸松創
メタボロミクスは生体における代謝物質の構成や変化を網羅的に調べる手法として知られている。メタボロミクスの応用は主に生物工学の発展に伴い、食品としての代謝物質生産効率を高めるための、研究開発にその焦点を合わせてきた。近年では産生された食品を対象に、種類の判別はもちろん一定した品質維持やレベルの区別などにも効果的に使われている。

特に、これまで表現型に現れていなかった遺伝子操作などによる予想外の代謝変化などを調べられることから、食品の安全性に関わる分野にも大きく貢献できると考えられる。外部環境に影響を受けやすく成分の構成が一定してない植物などの天然物の考察はもちろん、生体における食品の影響を代謝変動からより詳しく調べることも可能になり、注目を集めている。

そこで、HMTで行われた様々な解析を中心に食品メタボロミクスの例を紹介する。

メタボローム解析を活用した食肉の高品質化研究の新たな展開

藤村 忍
新潟大学農学部 応用生物化学科 栄養制御学 准教授

先進国においては、食生活の充実に伴い、食品には栄養のみならず、美味しさや機能性が求められている。食肉は高栄養かつ指向性の高い食材であるが、従来、食肉の美味しさには主に遺伝的要因が影響し、食餌要因は特に味には関与しないとされてきた。

我々はアミノ酸代謝を基に食肉の主要な呈味成分の一つであるグルタミン酸(Glu)量と呈味に注目して研究を進め、栄養条件が筋肉遊離Glu量を調節する可能性を得た。特にリジンまたはBCAAの単体投与は特異的に筋肉遊離Glu量を調節し、それは呈味に影響した(2008他)。これらの反応は筋肉特異的であり、メタボローム解析を用いたメカニズムの検討によってLysではサッカロピン系の異化の亢進が重要であることが示唆された(2014)。

またメタボローム解析によって新たな展開が示され、イミダゾールジベプチドとの関係、また低リジン栄養による筋肉Gluを含む遊離アミノ酸量の増加やメカニズム解明に発展している。この度は、食肉の呈味の栄養制御とメタボローム解析を用いた展開について解説する。

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