こんにちは、バイオマーカー・分子診断事業部の藤森です。今日はD型アミノ酸の存在意義について、なぜアメリカザリガニはアラニンを蓄積するのか?という観点から考察してみたいと思います。
海水などの浸透圧が高い環境で生育するためには、細胞内で適合溶質を合成し蓄積させ、外界と同じレベルまで細胞内の浸透圧を上げなければなりません。適合溶質として、グリシンベタイン、プロリン、糖類などが知られています。これらの物質は、細胞内である程度のレベルまで蓄積しても、あまり害は無いと考えられています。…
こんにちは、B&Mの大賀です。このシリーズではフラクソミクスに関する近年の研究例を紹介しています。今回は測定データではなく、数学的モデルから代謝フラックスに迫る試みに注目したいと思います。…
こんにちは、バイオマーカー・分子診断事業部の藤森です。当社の研究員である篠田と共に、福岡県小倉のリーガロイヤルホテルで10月7日(木)から9日(土)まで行なわれました第32回日本生物学的精神医学会に参加してきました。
今回の学会は、精神医学の研究分野において、血液生化学、遺伝学、画像研究などを用いて、生物学的メカニズムに踏み込もうとしている先生方が発表される場でした。HMTの研究員という立場から、精神疾患のバイオマーカーについては一体どこまで分かっているのだろうか?という点に興味を持ち、参加しました。…
バイオマーカー・分子診断事業部の藤森です。植物メタブローグ第十弾です。前回から植物のストレス耐性向上のメタボロームについてのシリーズです。このシリーズはストレス耐性向上を目指したトランスクリプトームとメタボロームの研究の長所についてのコラムにしようと考えています。
植物のストレス耐性向上のメタボロームの研究の話題に入る前に、最初の数回で、遺伝子発現に着目することによって、植物ストレス耐性向上のメカニズム解明に貢献した一連の研究について紹介します。…
こんにちは、バイオマーカー・分子診断事業部の藤森です。大阪の大阪国際会議場とリーガロイヤルホテルで2010年9月2日(水)から24日(金)まで行なわれました第69回日本癌学会学術総会に参加してきました。
癌学会は規模が大きく、大小合わせると16のセッションが同時進行し、基礎から臨床まで非常に多くの研究発表が活発に行なわれていました。
がん研究は、非常に多岐にわたって細分化されており、基礎・臨床共にそれぞれの分野では研究が進んでいますが、それらの成果を統合して患者への治療の現場に活かされているとは言い難い状況でした。がん研究は、研究領域が広すぎるので、今の段階では仕方がないのかもしれません。
今回はオミクスががん研究にどのように活かされているかに注目して参加しました。…
こんにちは、バイオメディカルグループの篠田です。
いくら食べても太らない人もいれば、お酒も飲まないし、食事も気をつけているのに太ってしまう人もいます。昨今のGWAS解析により、肥満と関連するアレルが発見されてきていますが、では、遺伝的に太りやすい人が運動して、どのくらい効果があるのでしょうか? 先天的に太りやすい人は、痩せることをあきらめたほうが良いのでしょうか?最新のPLoS Medicine誌の研究成果によると、そんなことはなさそうです。…
こんにちは、B&Mの大賀です。前回は、メタボロミクスと共に安定同位体ラベルや数理モデルを駆使した近年の代謝フラックス解析を紹介しました。今回は代謝フラックス研究者が陥るであろうジレンマについてお話します。
代謝フラックスのデータを得る時、多くの研究者は『あるジレンマ』に突き当るのではないでしょうか?そのジレンマとは「多くの測定法が侵襲的であるため、データを得ると同時にその時点から先の代謝情報を失ってしまう」というものです。…
こんにちは、B&Mの大賀です。前回は培養細胞・微生物のフラックス研究を紹介してきましたが、今回は多細胞システムの研究成果を3報ご紹介します。
一報目は、HMT研究員藤森の十八番の植物メタボローム研究です。…
こんにちは、B&Mの大賀です。代謝フラックスにおけるメタボローム解析の活用について、今アツい論文をお届けしています。今回は、最近発表された研究成果の中から、とりわけ私をアツくしてくれた論文を4報ご紹介したいと思います。…
こんにちは、B&Mの大賀です。いまアツいメタボローム解析とは?第一弾、代謝フラックス解析のレビュー3報目のご紹介です。
3報目は、微生物の醗酵育種にフォーカスして、特に解析理論が詳しく説明されている最新のレビューです。…