「タンパク質リン酸化ディスプレイ法の開発」がJST育成研究として採択されました

慶應義塾大学先端生命科学研究所の石濱准教授、ジーエルサイエンス株式会社とHMTの3者で共同提案した「タンパク質リン酸化ディスプレイ法の開発と創薬・診断ツールへの応用」が、JST地域イノベーション創出総合支援事業・平成19年度育成研究として採択されました。

HMTでは石濱准教授とプロテオームに関する共同研究を進めてきており、この研究成果を基にJSTの支援事業である育成研究に応募しました。本育成研究には383件の応募があり、研究課題の新規性および優位性、企業化に向けた研究実施計画の妥当性等を評価項目として選考を行い、36件の新規採択課題が決定されました。JSTからの委託研究費を得て、企業化のための研究開発を3年間の予定で行います。

研究概要

タンパク質リン酸化は、細胞内情報伝達ネットワークにおける主要な情報伝達手段であり、細胞外情報伝達物質によって誘因される細胞応答を媒介するため、特に創薬・診断分野で注目されている。リン酸化ペプチド特異的な濃縮法に基づくリン酸化プロテオーム測定技術開発と情報伝達ネットワーク解析等のインフォマティクスツールの開発を行い、タンパク質リン酸化の包括的定量解析システムを構築し、細胞外情報伝達物質とその受容体に対応した細胞内タンパク質リン酸化ネットワークを可視化する。キナーゼを標的とする分子標的薬創薬にこのリン酸化ディスプレイ法を応用し、薬剤の作用機序解明だけではなく、副作用回避や個別化医療への展開を目指す。

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