近年の質量分析機器の性能向上、オミクスデーターの蓄積により、生物代謝を全体として捉える「メタボロミクス」が急速に進展し、醗酵プロセスの最適化に新たなパラダイムをもたらしています。そのなかでも、イオン性物質の高感度・高分離能分析に優れたCE-TOFMSは、そのほとんどがイオン性である生体内の代謝物質の一斉分析に最も適しており、醗酵微生物の代謝スナップショットを得るためには不可欠なアプローチです。
生物がエネルギーを得る代謝の一つである醗酵は、われわれの生活に深く関わっています。納豆やヨーグルト、お酒やしょうゆなどの食品が醗酵を利用して作られているだけでなく、医薬品や有用成分の生産にも微生物による醗酵のちからが利用されています。また石油の枯渇を見据え、石油に代わる新たな燃料の生産にも醗酵微生物の利用が模索されているだけでなく、現在石油から生産されている繊維も微生物に生産させる取り組みが行われています。
本セミナーでは、代表的な醗酵食品であるヨーグルトをモデルケースとして取り上げ、参加型セミナーを通じてCE-TOFMSによるメタボローム解析、メタボロミクスデータの実際、データ解釈の過程をご紹介させていただきます。
前半では、実際に10種のヨーグルトの前処理およびCE-TOFMSによる測定を行っていただきます。また、弊社バイオメディカルグループマネージャ 大橋由明より、メタボロミクスの応用例を詳しく解説いたします。後半では、測定で得られたデータをもとに、ヨーグルト間の成分比較など大規模メタボローム・データの解析に触れていただきます。お忙しい折とは存じますが、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。
日程・会場
- 日にち
- 2008年11月26日(水)~27日(木)
- 会場
- ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社本社研究所
〒997-0052山形県鶴岡市覚岸寺水上246-2
庄内空港-研究所間の送迎をご用意しております - 対象
- 醗酵食品分野の研究者の方
定員 10名(先着順) - 時間
- 一日目:14:00~18:00(受付開始13:30~)
二日目:9:00~12:30- 費用
- 参加費無料
宿泊費無料
(恐れ入りますが交通費はご負担ください)プログラム
1日目 13:30- 受付開始 14:00-14:10 開会のごあいさつ 14:10-15:30 ヨーグルトの前処理
CE-TOF MSでの分析に供する10種類のヨーグルトの前処理を行っていただきます。15:30-15:40 休憩 15:40-16:30 測定
実際にCE-TOF MSに検体をセットしていただき、測定を行います。16:30-17:00 先端生命科学研究所メタボロームラボツアー
最先端の分析装置を多数備えるメタボロームキャンパス内にある慶應義塾大学先端生命研究所メタボロームグループの施設を見学するラボツアーを行います。17:00-18:00 微生物メタボロームスナップショットの撮り方
バイオメディカルグループ マネージャー 大橋由明
微生物のメタボローム解析は、食品開発においてきわめて有用な情報を与えます。今回は微生物のメタボロームスナップショットを撮る上での注意点や、現在の解像度、実施例についてご紹介いたします。18:00-18:20 宿泊施設へバスで移動 19:00- 懇親会 2日目 9:00- 宿泊施設よりバスで移動 9:30-9:40 ごあいさつ 9:40-10:10 データアウトプット
解析ソフトウェアで解析された実際のヨーグルトの測定データからCE-TOF MSの分離能や利点などを肌で感じていただきます。10:10-10:20 休憩 10:20-11:20 ディスカッションおよび質疑応答
ディスカッションを通してヨーグルトの測定データの解釈を行っていただきます。11:20-12:20 昼食 (お弁当をご用意させていただきます) 12:20-12:30 閉会の挨拶 12:30- 庄内空港へバスで移動 申込方法
参加ご希望の方は、ご所属*(会社名、部署、役職)、お名前*、ご連絡先*、ご利用予定の交通機関*、研究分野 を明記のうえ [受付は終了しました] までご連絡下さい。
*の項目については必ずご記入ください。取得した個人情報について
お申し込みされた方の個人情報については、「HMTからのご案内(展示会・セミナー等イベント開催のお知らせ等)」以外に利用することはありません。セミナーについてのお問い合わせ
ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社
マーケティング営業部
渡辺一樹
03-3562-7117