概要
会期 |
9月16日(月)~18日(水) |
会場 | 岡山大学 津島キャンパス |
住所 | 〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中 |
ランチョンセミナー
日時 |
9月16日(月)12:00~12:50 |
タイトル |
エクソソーム精製用ペプチドの開発 |
演者 |
広島大学 大学院統合生命科学研究科 |
エクソソームは、内部にmiRNAなど細胞の情報が高度に保存されていることから、新たなバイオマーカーとして注目されている。また近年、間葉系幹細胞由来のエクソソームが、抗炎症作用や複合的な免疫制御作用を持つことが明らかとなり、エクソソームそのものを治療薬として利用する研究が活発に行われている。そのため、エクソソームを損傷の少ない状態で精製する技術の重要性が高まってきている。培養液や血清などからエクソソームを精製するには、エクソソームと結合し、なおかつ温和な条件でエクソソームを解離できる担体の開発が必要となる。演者らはリジンを含むペプチドが有効な親和性ペプチド(エクソソーム精製用ペプチド)になり得ることを見出した。このリジンの個数は少なくてもうまく結合せず、逆に多いと結合力は増すものの解離しにくくなる。ペプチドとリン脂質との結合を評価した結果、ホスファチジルイノシトールが最も高く、ホスファチジルコリンに関しては弱く結合することが分かった。またその結合は、リン酸ではほとんど阻害されないが、ポリリン酸で阻害されることから、リン脂質の複数のリン酸基を認識しているのではないかと考えている。