Metabolite of the Weekでは、みなさまの研究にお役立ていただけますよう、代謝物質の機能や役割について紹介をいたします。
今回はメラトニン(Melatonin)について紹介をいたします。
メラトニン
- メラトニンは、脳に存在する松果体から分泌されるホルモンです。メラトニンは睡眠覚醒サイクルと概日リズムの調節に関与しており、その分泌量は明暗期のサイクルによって調整され、暗くなるとメラトニンの分泌量が増加します。
- メラトニンは生体において、トリプトファンを起点としてセロトニンを経由して合成されます。
- メラトニンは脳内で生合成されるほか、皮膚、消化管、網膜、骨髄、胎盤などにおいても合成されることが報告されています。
- メラトニンは、非常に高い抗酸化能を有していることが報告されており、その抗酸化能はビタミンEやビタミンCを超えるとの報告もあります。その活性は酵素非依存的なものであり、直接的なフリーラジカル除去活性をもつとされていますが、メラトニン受容体を介してスーパーオキシドジスムターゼやグルタチオンペルオキシダーゼなどの活性や発現量を上昇させることも示唆されています。また、こうした働きを通して抗アポトーシス作用をもつことも報告されています。
- メラトニンは細胞レベルでがんの状態を留める作用が報告されており、そのためがんの進行を抑えることができると期待されています。乳がんにおいてはエストロゲン合成に必要となるアロマターゼ活性を阻害することでがんの進行を抑えていると示唆されているほか、抗酸化活性を介したDNA損傷の軽減なども寄与していると考えられています。
おすすめ解析プラン
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