HMTウェビナー|2024年9月開催
協和キリン株式会社 吉岡健太郎先生 特別講演
「尿中リゾフォスファチジルコリンは
糖尿病性腎臓病における急速な腎機能低下と関連する」

2024年9月19日HMTウェビナー「尿中リゾフォスファチジルコリンは糖尿病性腎臓病における急速な腎機能低下と関連する」

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※申込締切:9月19日(木)14:00

ウェビナー概要

協和キリン株式会社 研究本部 研究ユニット 疾患サイエンス第1研究所
吉岡 健太郎 先生の講演をお送りします。

尿中リゾフォスファチジルコリンは
糖尿病性腎臓病における急速な腎機能低下と関連する

= 要 旨 =
糖尿病性腎臓病(DKD)患者には急速に腎機能が低下する ”fast decliner“が存在し、末期腎不全への進行リスクが高いことが知られる。我々は、DKD患者150名の血漿および尿を前向きに取得し、網羅的なメタボローム解析からfast decliner群の尿中で特徴的に上昇する代謝物としてリゾフォスファチジルコリン(LPC)を同定した。次に、病態モデルにおける生物学的検証を実施した。急速進行型DKDモデルラット群では、コントロール群と比較して尿中LPC濃度が顕著に上昇し、腎臓皮質中でリン脂質代謝異常を伴ったLPC蓄積が観察された。加えて、腎臓近位尿細管細胞に対するLPC刺激は、脂肪滴蓄積を伴ったミトコンドリア/小胞体ストレスを惹起させ、これらはperoxisome proliferator-activated receptor (PPAR)-δの不適切な活性化に起因するという機序を明らかにした。これらの結果より、LPCは尿細管障害因子として腎機能低下に寄与する可能性が示唆された。本セミナーでは、臨床研究におけるメタボローム解析例として上記の研究成果を報告し、創薬研究への将来展望を含めて見解を述べさせていただく。
(参考:Kidney Int. 2022;101:510–526. doi: 10.1016/j.kint.2021.10.039.

日程・参加費用

日程 2024年 9月 19日(木)14:00~15:00
使用するツール Zoom
定員 先着順 300 名
参加費用 無料

・お申込みされた方は9月23日(月)までの期間限定で「見逃し配信」のご視聴が可能となります。
・弊社(HMT)競合他社様からのお申込みはお断りさせていただく場合がございます。予めご理解ご了承くださいますようお願い申し上げます。
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当日までの流れ

ウェビナー当日までの流れ

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講演者情報

吉岡 健太郎 先生

【ご所属】

  • 協和キリン株式会社 研究本部 研究ユニット 疾患サイエンス第1研究所

【ご略歴】

  • 2014年 3月 国立 東京大学大学院 薬学系研究科 薬科学専攻 修士課程 修了
  • 2014年 4月 協和発酵キリン株式会社 研究開発本部 創薬化学研究所 入社
  • 2018年 4月 協和キリン株式会社 腎R&Dユニット 腎研究所 異動
  • 2019年 5月 東京大学大学院 医学系研究科 腎臓内科学 受託研究員 着任
  • 2021年 4月 東京大学大学院 医学系研究科 腎臓内科学 受託研究員 満了
  • 2021年 5月 協和キリン株式会社 研究開発本部 疾患サイエンス第1研究所
  • 2023年 3月 東京大学大学院 医学系研究科 腎臓内科学 博士号 取得
  • 2023年 4月 協和キリン株式会社 研究本部 疾患サイエンス第1研究所(在職中)

【受賞・講演歴】

  • 第11回 腎不全研究会 会長賞
  • 第66回 日本腎臓学会学術総会 理事長企画 招待講演

【発表論文】

  • Yoshioka, K., Hirakawa, Y., Kurano, M., Ube, Y., Ono, Y., Kojima, K., Iwama, T., Kano, K., Hasegawa, S., Inoue, T., Shimada, T., Aoki, J., Yatomi, Y., Nangaku, M., & Inagi, R. (2021). Lysophosphatidylcholine mediates fast decline in kidney function in diabetic kidney disease. Kidney International, (in press), https://doi.org/10.1016/j.kint.2021.10.039
  • Yoshioka, K., Komatsu, T., Hanaoka, K., Ueno, T., Terai, T., Nagano, T., & Urano, Y. (2016). Discovery of a pyruvylated peptide-metabolizing enzyme using a fluorescent substrate-based protein discovery technique. Chemical Communications, 52(23), 4377–4380. https://doi.org/10.1039/c6cc00829a
  • Yoshioka, K., Komatsu, T., Nakada, A., Onagi, J., Kuriki, Y., Kawaguchi, M., Terai, T., Ueno, T., Hanaoka, K., Nagano, T., & Urano, Y. (2015). Identification of Tissue-Restricted Bioreaction Suitable for in Vivo Targeting by Fluorescent Substrate Library-Based Enzyme Discovery. Journal of the American Chemical Society, 137(38), 12187–12190. https://doi.org/10.1021/jacs.5b05884

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