Metabolite of the Week|プロリン

Metabolite of the Weekでは、みなさまの研究にお役立ていただけますよう、代謝物質の機能や役割について紹介をいたします。
今回はプロリン(Proline)について紹介をいたします。

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プロリン

プロリン

  • プロリンは、非必須アミノ酸のひとつで、甘味を持ちます。カルボキシル基のほかにイミノ基も有することから、イミノ酸の一種であるとも言えます。
  • プロリンの代謝物であるヒドロキシプロリンはコラーゲンに多く含まれることが知られており、プロリンとヒドロキシプロリンだけでコラーゲン中のアミノ酸の20~30%程度を占めます。リジン、プロリン、ヒドロキシプロリン、ビタミンCは、皮膚、骨、腱、軟骨などのコラーゲンの合成に重要な役割を果たします。また、プロリンは他にも抗菌ペプチドや唾液タンパク質、皮膚角質層のタンパク質などの構成成分として多く含まれます。
  • プロリンは、食餌から摂取する以外に、グルタミン酸/グルタミン、アルギニン、オルニチンから生合成されます。また、腸内のプロリンは腸の細胞におけるペプチドの分解で生成することもあります。
  • プロリンは他のアミノ酸代謝との関連などから、細胞のシグナル伝達にも関与します。一例として、グルタミン酸やアルギニンの量を調節することによってmTOR経路に影響を及ぼします。また他にも、ヒストンのメチル化・脱メチル化などにも関与します。
  • プロリンはα-ケトグルタル酸(α-KG、2-オキソグルタル酸、2-OGとも)に変換され、TCA回路に入ることにより、微生物やがん細胞のエネルギー源になります。
  • プロリンは、幹細胞やがん細胞の成長を促進します。
  • プロリンは、細胞内における活性酸素種(ROS)除去の役割をもつほか、浸透圧調節物質やタンパク質シャペロンとしても働き、細胞ストレスを軽減する機能を有します。
  • プロリンを含むペプチドは抗菌活性など生理活性を有するものもあります。また、残基数の少ないペプチドであっても、例えばGly-Pro-Glu(GPE)は神経保護作用を持つことが知られています。

proline pathway

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おすすめ解析プラン

HMTでは測定したい物質や目的に合わせた解析プランをご用意しております。
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シースコープ C-SCOPE(シースコープ)
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