HMTウェビナー|2023年12月開催
北海道大学病院 河野通仁先生 特別講演
「自己免疫疾患に対する細胞内代謝を標的とした治療」

ウェビナー概要

北海道大学病院 リウマチ・腎臓内科 助教
河野 通仁 先生の講演をお送りします。

「自己免疫疾患に対する細胞内代謝を標的とした治療」

= 要 旨 =
全身性エリテマトーデス(SLE)、多発性硬化症などの自己免疫疾患の予後は免疫抑制剤により改善してきているが、既存薬では難治例も多く、より病態に即した新規治療薬が望まれている。近年、あらたな治療ターゲットとして細胞内代謝が注目されている。細胞内代謝の主要な経路として解糖系、グルタミン代謝などのアミノ酸代謝、脂肪酸代謝などが挙げられる。Th1、Th2、Th17、Treg、TfhなどCD4陽性T細胞のサブセットによりどの代謝経路を好んで利用するかが異なっており、さらに細胞内代謝を制御することでT細胞の分化、増殖を変化させうることが明らかとなってきた。我々はグルタミン代謝、解糖系の阻害や、抗炎症性代謝産物であるイタコン酸によりT細胞の分化が変化し、自己免疫疾患の治療薬になりうることを明らかにした。本講演ではSLE、多発性硬化症を中心に自己免疫疾患における細胞内代謝の役割、ならびに治療応用の可能性についてT細胞を中心に概説したい。

講演の最後に質疑応答の時間がございますが、時間の関係上全ての質問にお答えできない場合もございますので、予めご了承ください。

日程・参加費用

日程 2023年 12月 7日(木)13:30~14:30
使用するツール Zoom
定員 先着順 300 名
参加費用 無料

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当日までの流れ

ウェビナー当日までの流れ

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お申込み

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講演者情報

河野 通仁 先生

【ご所属】

  • 北海道大学病院 リウマチ・腎臓内科 助教

【ご略歴】

  • 平成18年3月  北海道大学医学部医学科卒業
  • 平成18年4月  JA北海道厚生連 帯広厚生病院 初期研修
  • 平成20年4月  苫小牧市立病院 内科 勤務
  • 平成21年4月  釧路赤十字病院 内科 勤務
  • 平成22年4月  北海道大学病院 第二内科 勤務
  • 平成26年6月  北海道大学大学院医学研究科医学専攻博士課程修了(博士(医学))
  • 平成26年7月  JA北海道厚生連 帯広厚生病院 第3内科 医長
  • 平成27年7月  Postdoctoral Research Fellow, Division of Rheumatology,
                            Beth Israel Deaconess Medical Center, Harvard Medical School
  • 平成30年9月  北海道大学大学院医学研究院 助教(免疫・代謝内科学教室、保健センター兼任)
                            日本内科学会北海道支部事務局
  • 令和4年4月  北海道大学病院リウマチ・腎臓内科 助教
                          現在に至る

【受賞歴】

  • 平成31年2月 平成30年度北海道大学医学部同窓会フラテ研究奨励賞
  • 平成31年4月 JCR 2019 Excellent Abstract Award
  • 平成31年4月 日本リウマチ学会奨励賞
  • 令和2年3月  第39回高桑榮松奨学基金奨励賞
  • 令和2年6月  塩川美奈子・膠原病研究奨励賞
  • 令和2年12月 日本免疫学会研究奨励賞

【主な研究助成など】

  • 平成31年4月 日本学術振興会 科学研究費 若手研究
  • 令和2年6月  公益財団法人 日本リウマチ財団 リウマチ性疾患調査・研究助成
  • 令和2年7月  文部科学省新学術領域研究 学術研究支援基盤形成 先端モデル動物支援プラットフォーム・モデル動物作製支援(AdMAS)
  • 令和2年9月 国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) 免疫アレルギー疾患実用化研究事業
  • 令和3年4月  日本学術振興会 科学研究費 若手研究
  • 令和3年7月  文部科学省新学術領域研究 学術研究支援基盤形成 AdMAS
  • 令和3年10月 JCR早期RA研究推進プログラム研究助成
  • 令和4年9月  AMED 難治性疾患実用化研究事業
  • 令和4年11月 文部科学省新学術領域研究 学術研究支援基盤形成 AdMAS
  • 令和5年5月  AMED 免疫アレルギー疾患実用化研究事業

【所属学会など】

  • 日本内科学会(認定医、専門医、指導医)
  • 日本リウマチ学会(専門医、指導医、評議員、International Scientific Committee、国際育成セミナー小委員会委員、J-STAR-国際小委員会委員)
  • 日本免疫学会
  • 日本臨床免疫学会(免疫療法認定医、学術・認定医委員会委員、ヒトデータ共同研究小委員会委員)
  • 日本炎症・再生学会
  • リウマチ財団登録医
  • Asia Pacific League of Associations for Rheumatology Young Rheumatologists
  • 日本医師会認定産業医
  • 厚生労働科学研究 自己免疫性疾患に関する調査研究班 事務局長兼研究分担者、SLE分科会事務局長
  • 盛和スカラーズソサエティ 会員
  • 医学系臨床実習前OSCE評価者
  •  

【Editorial Board】

  • Frontiers in Immunology (2021-)
  • Clinical Immunology (2021-)
  • Clinical Immunology Communications (2021-)
  • Frontiers in Lupus (2022-)

【研究テーマ】

  • T細胞、ミクログリアにおける細胞内代謝の関与
  • SLEにおけるTh17細胞の病態への関与
  • SLEの予後、予後予測因子
  • 関節リウマチにおける滑膜線維芽様滑膜細胞の増殖機序

【主要論文】

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