ライフサイエンス分野において日本が強い技術にメタボローム解析が選ばれました

科学技術振興機構(JST) 研究開発戦略センター(CRDS)発行の「ライフサイエンス分野 科学技術・研究開発の国際比較 2008年度版」で、ライフサイエンス分野において日本が強い技術の一つに、

天然化合物を含む代謝物の同定・解析技術(メタボローム・その他オミックス、生命機能化合物)

が選ばれました。

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日本におけるメタボロームの研究水準は「非常に進んでいる」、技術開発水準は「進んでいる」一方で、産業技術力は「遅れている」と評価されている。高い測定技術、KEGGデータベース、MSスペクトルデータベース等充実したデータベースを所有し、世界最大規模のメタボローム解析施設もあるなど、日本が世界をリードしている分野である。
メタボローム分野をリードしているのは日欧であるが、近年では米国も植物研究では欧州に迫る勢いがあり、日米欧間での技術的な差はほとんどない。しかし、欧米ではロシュやファイザーなどのメガファーマが積極的にメタボロームを取り入れようとしているのに対し、日本では製薬企業のメタボロームへの着手は鈍い。ただし、発酵分野ではメタボロームを研究開発に積極的に取り入れている企業もあり、研究レベルでの成果は出ている。欧州は植物、微生物、米国は植物、動物、日本は微生物、動物の研究が盛んである。中国、韓国はメタボローム分野の立ち上がりは遅れている。
(「ライフサイエンス分野 科学技術・研究開発の国際比較 2008年度版」より要約)
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慶應義塾大学先端生命科学研究所ウェブサイトでも紹介されています

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