新サービス「ベーシックプラン」を開始-メタボローム解析の低価格化を実現-

HMTの受託解析プランについて

ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社※1(代表取締役社長:菅野 隆二、以下HMT)は、本日CE-TOFMS※2によるメタボローム解析※3 を低価格で提供するベーシックプランの開始を発表しました。

これまでの問題点とベーシックプランのメリット

これまでメタボローム解析は、得られるデータの多さとサービス品質が評価される一方、得た豊富なデータを解析しきれないことや、広く技術が浸透しているDNA マイクロアレイ解析などの受託サービスに比べて高額であることが問題点とされていました。ベーシックプランでは、メタボローム解析で得られた膨大なデータの中から、HMT のデータベースに登録された約900 の代謝物質の情報を抽出し解析結果を報告します。データベースは既知の代謝経路に含まれる代謝物質の3分の1をカバーしており、特定の代謝経路を研究対象とするユーザにとっては、データマイニングされた結果が得られるプランと言えます。

ユーザからのニーズの高い基本的なメタボローム解析に焦点を絞りパッケージ化することで、解析工程の最適化・自動化を進めた結果、これまで弊社で提供していた同様のサービスの約5 分の1 の価格でご提供することが可能となりました。これは、一般的なマイクロアレイ解析と同等の価格です。

ベーシックプランの概要

・試料中から検出されたピークのうち、ライブラリサーチによりアノテーションがついた代謝物質を解析対象とする
・ライブラリサーチには900 を超える代謝物質の精密質量数と移動時間が登録されたHMT のデータベースを使用する
・これまでの測定実績では同条件の解析で、血漿からは約130、肝臓・尿からは約200もの代謝物質が検出されている
・相対定量法で算出した内部標準物質に対する面積値を報告
・オプション:代謝経路へのマッピング、絶対定量

対象顧客

ベーシックプランは、特定の代謝経路をターゲットとして研究を行うあらゆる分野の研究者、および醗酵プロセスの改良や臨床研究など多検体の解析を必要とする研究者を対象としています。また、メタボローム解析を試験的に行う顧客も対象となります。

目標

今後3か月で100件以上の受注を見込んでいます。なお、3月末までは発売記念キャンペーンとして通常は有料の各種オプションを無料で実施します。

今後もお客様に価値のあるサービスを提供できるよう引き続き研究開発を続けていきます。

プロファイル

※1 ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社について
ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社(HMT)は、CE-MS法の技術をもとに2003年7月に設立され、今年で5周年を迎えるメタボロミクスのリーディングカンパニーです。主な事業内容はCE-TOF MSを利用したメタボローム受託解析で、メタボローム解析技術を用いたバイオマーカー探索のほか、医薬、機能性食品、発酵プロセスの最適化などの分野で実績を上げています。今後は環境、エネルギー、化学などの分野も視野に入れ、幅広い分野での貢献を目指しています。

※2 CE-TOF MS
キャピラリー電気泳動(Capillary Electrophoresis; CE)と飛行時間型質量分析計(Time-of-Flight Mass Spectrometer; MS)を組み合わせた分析装置であるCE-TOF MSは、高分離能と高分解能、高感度を併せ持ち、イオン性化合物の分析に威力を発揮します。細胞内の代謝物はほとんどがイオン性化合物であるため、生命科学研究に適しています。1つの細胞には数千種類もの代謝物質が存在するため、その解析の効率化は大きな課題となっており、CE-TOF MSには、迅速な代謝物質測定実現の期待が寄せられています。

※3 メタボローム解析
メタボローム解析(メタボロミクス)は、細胞や生体内に存在する代謝物質を包括的に測定し、生命現象を総体的に理解しようとする研究分野です。遺伝子を解析するジェノミクス、たんぱく質を解析するプロテオミクスなどとともに、生命科学における解析手法のひとつとして注目されています。

このニュースは以下のメディアでも報道されました

・山形新聞 1月6日付4面
・荘内日報 1月7日付1面

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