代謝制御と免疫

プログラム

日程・場所

場所 日時 定員
梅田(大阪) 6月26日(金)
15:50~17:15(受付開始15:30~)
35名

プログラム

15:30~ 受付開始
15:50~15:55 ごあいさつ
15:55~16:45 細胞内代謝経路を介した新たな破骨細胞制御機構の解明
大阪大学大学院医学系研究科 免疫学フロンティア研究センター 免疫細胞生物学分野
西川 恵三先生
16:45~17:15 メタボローム解析の免疫疾患メカニズム究明への応用
ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社
姜文一

プログラムは予告なく変更することがあります。変更した場合は当ウェブサイトおよびご登録いただいたアドレスまでご連絡いたします。

概要

日時 6月26日(金)15:50-17:15 (受付開始15:30~)
会場 AP大阪梅田茶屋町 Dルーム
住所 〒530-0013 大阪府大阪市北区茶屋町1番27号 ABC-MART梅田ビル8F
アクセス JR大阪駅 御堂筋口より徒歩約3分、阪急電車梅田駅 2F茶屋町口改札口より徒歩約1分、
地下鉄御堂筋線梅田駅 北改札より徒歩約3分、地下鉄谷町線東梅田駅 北東改札・北西改札より徒歩約5分
定員 35名
参加費 無料(事前登録をお願いします)

 

講演要旨

細胞内代謝経路を介した新たな破骨細胞制御機構の解明

西川 恵三

大阪大学大学院医学系研究科 免疫学フロンティア研究センター 免疫細胞生物学分野骨は、単なる無機的な構造物ではなく、骨吸収と骨形成を繰り返すことで常に構築・維持されている組織である。この骨の新陳代謝において、マクロファージ系細胞である破骨細胞は骨吸収を担う唯一の細胞である。破骨細胞の形態は非常にユニークであり、その特徴の一つとして、好気的代謝の中心オルガネラであるミトコンドリアを豊富にもつことがあげられる。

従来研究から、破骨細胞のミトコンドリアの生合成は細胞分化と同期して促進し、その結果、好気的代謝の誘導にかかわることが明らかにされている。一方、近年、我々は、破骨細胞で見られる細胞内代謝様式の改変が、細胞分化の重要な制御基盤となることを見出した。本発表では、破骨細胞において細胞内代謝経路がもつ新たな生理的意義と「破骨細胞分化」と「細胞内代謝様式の改変」を結びつける分子実体としてのエピジェネティック制御の重要性について議論したい。

メタボローム解析の免疫疾患メカニズム究明への応用

姜文一

ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社体内の免疫システムは多様な細胞を総合して外部からの感染や炎症などにすばやく対応する能力を細胞間において共有している。体内では外部からの刺激を受けて、多くの遺伝子やたんぱく質の発現が変化し、その最終結果である表現型として代謝物質の変化が現れる。免疫反応ではさらに様々なサイトカインや免疫構築を担う受容体の抑制あるいは活性化により、多様な種類の細胞によって調節されている。免疫細胞のニッチにおいても栄養物質の制限やインバランスなどが原因で代謝変動を誘導することになり、細胞の機能や増殖にも大きく影響を与えていると考えられている。

細胞が直面する環境や活性状態により、それぞれ違う栄養産物へのアクセスや酵素活性に必要な代謝経路の再編成が要求されることから、免疫システムでの機能的変化を直接誘導あるいは補助するためには、どうのように代謝経路が調節されるかに近年関心が高まっている。

メタボロミクスはその代謝物質の構成や濃度を解析することで生体内での変化や原因を究明する分野であり、細胞の代謝プロファイルを調べる最新の手段である。免疫分野における代謝経路、メタボリズムの理解は様々な疾患の原因やメカニズムの究明に大きく貢献すると予想される。本セミナーでは特に、どのような代謝経路の変動が免疫細胞に影響をあたえるのか、またメタボローム解析を用いた様々な自己免疫疾患およびアレルギー疾患における最新の研究例を紹介する予定である。

 

カテゴリーから検索

記事掲載年月から検索