第26回日本消化器癌発生学会総会

HMTは鳥取県米子市で開催される第26回日本消化器癌発生学会総会にて出展およびティーセミナーを行います。

概要

会期 11月19日(木)~20日(金)
会場 米子全日空ホテル
住所 〒683-0824 鳥取県米子市久米町53-2
テクニカルセミナー 11月19日(木) 11:20~11:50

テクニカルセミナー
消化器癌幹細胞の浸潤転移能獲得における癌特異的代謝酵素の重要性
演者
今野雅允先生
大阪大学大学院医学系研究科消化器癌先進化学療法開発学
日時
11月19日(木) 11:20~11:50
要旨
癌組織は多様な細胞集団であり、その中には癌幹細胞が存在すると考えられている。この癌幹細胞は自己複製能、分化能、造腫瘍能、浸潤転移能及び治療抵抗性を持つ細胞であり、癌の悪性形質を産み出す根源であると考えられている。従って、癌幹細胞を根絶することは癌の根絶に繋がり、非常に重要な課題であると考えられている。私たちは消化器癌における癌幹細胞を標的とした新規治療法の開発を目指し、癌幹細胞性を産み出す分子の探索を行ってきた。代謝酵素として知られるピルビン酸キナーゼM2(PKM2)は核内において転写調節因子としても機能し癌幹細胞の性質として知られる造腫瘍能、治療抵抗性に関わるということが近年報告されている。我々はPKM2の更なる癌幹細胞との関わりを明らかにするため浸潤転移能に関わる上皮間葉転換に注目し研究を行った。上皮性の癌細胞ではPKM2は細胞質に局在し機能している。一方、EMTが起こり間葉系になった大腸癌細胞においては、細胞質及び核内にPKM2の局在が見られることを明らかにした。詳細な解析を行った結果、TGIF2-PKM2-HDAC複合体がE-cadherinのプロモーター領域に結合しヒストンが脱アセチル化されることで転写が抑制されることを明らかにした。以上、PKM2は様々な癌幹細胞の性質を制御しており、その意義について議論したい。

学会の詳細は第26回日本消化器癌発生学会総会ウェブサイトをご覧ください。

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