2025年5月28日(水)~30日(金)に開催される第11回がんと代謝研究会に出展します。また、5月28日(水)にスイーツセミナーを行います。
みなさまのご来場をお待ちしております。
学会情報概要
会期 | 2025年5月28日(水)~5月30日(金) |
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会場 | 草津温泉 喜びの宿 高松 |
会場住所 | 〒377-1711 群馬県吾妻郡草津町草津312 |
HMTスイーツセミナー
日時 | 2023年5月28日(水) 14:50~15:35 |
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会場 | 草津温泉 喜びの宿 高松 |
演者 | 国立がん研究センター 鶴岡連携研究拠点 がんメタボロミクス研究室 研究員 |
演題 | 3D培養がん細胞のメタボローム解析 |
要旨 | がん細胞は、悪性増殖するためにエネルギーや生合成の要求性が高まっており、好気的解糖の亢進(ワーブルグ効果)など、特異的な代謝変化が知られる。一方で、がん細胞の代謝は生育環境に大きく影響されるため、in vitroとin vivoの代謝表現型に違いが生じ、がん代謝研究の課題となっている。興味深いことに、中心代謝経路の酵素・ピルビン酸デヒドロゲナーゼ(PDH)やピルビン酸カルボキシラーゼ(PC)のノックアウト肺がん細胞は、in vitro 2D培養(平面で単層に細胞が増殖する環境)では野生型細胞と同等の増殖を示すが、担がんマウスモデル(in vivo)では腫瘍形成が大きく抑制される(Davidson et al., Cell Metabolism, 2016)。我々の検討でも同様に、プリン核酸サルベージ経路の酵素・ヒポキサンチン-グアニン ホスホリボシル基転移酵素(HPRT1)のノックアウトは、 2D培養条件では細胞増殖に影響を及ぼさない一方、担がんマウスモデルでは有意に腫瘍形成を抑制した(Tabata et al., Mol Cancer Res, 2024)。 近年、動物実験に代わる方法として、生体を模したin vitro 3D培養(立体的に細胞が増殖できる環境)の開発が進められており、従来の2D培養の問題点を克服することが望まれているが、2Dと3D培養条件の違いによる代謝変化および、それに関連する表現型は十分に評価されていない。本発表では、我々が取り組んでいる、3D培養したHPRT1ノックアウト細胞の代謝解析や、慢性低酸素条件における大腸がんオルガノイドのメタボローム解析などを紹介し、がん代謝研究における3D培養の有用性や問題点について考察する。 |