Metabolite of the Week|グリシン

Metabolite of the Weekでは、みなさまの研究にお役立ていただけますよう、代謝物質の機能や役割について紹介をいたします。
今回はグリシン(Glycine)について紹介をいたします。

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グリシン

グリシン

  • グリシンは、非極性のアミノ酸で脂肪族に分類されます。
  • グリシンは非必須アミノ酸です。
  • タンパク質を構成するアミノ酸の中では唯一、キラル体が存在しない(不斉中心を持たない)アミノ酸です。
  • グリシンの名前の由来は「甘い」を意味するギリシャ語“glucus”です。
  • グリシンは体内でアミノ酸のセリンから生合成されます。セリンは3-ホスホグリセリン酸に由来します。
  • グリシンはセリンから合成される以外に、主に肝臓や腎臓などの臓器により、スレオニン、コリン、ヒドロキシプロリンから合成されることもあります。
  • グリシンの主な分解経路は、グリシンを酸化的に二酸化炭素とアンモニアに変換し、残りの一炭素単位をテトラヒドロ葉酸に転移してメチレンテトラヒドロ葉酸に変換させる触媒反応です。この経路は一炭素代謝にも寄与しています。
  • ほとんどのタンパク質はグリシンを少量しか含んでいませんが、タンパク質のひとつであるコラーゲンは例外的にグリシンを多く含んでいます。コラーゲンを構成するアミノ酸の約35%がグリシンです。
  • 高等真核生物では、アミノレブリン酸(ALA)合成酵素によってグリシンとスクシニルCoAから5-アミノレブリン酸(5-ALA)が生合成されます。5-ALAは、ヘモグロビンやシトクロムにおいて重要な構造となるポルフィリンの前駆体となります。
  • グリシンは、DNAやRNAの重要な構成要素となるプリン塩基のde novo合成において必要となります。
  • グリシンは中枢神経系、特に脊髄、脳幹、網膜において抑制性の神経伝達物質として働きます。

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