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[プロローグ:マルチオミクス] なぜ”ほかのオミクス”が必要か?

バイオメディカルグループの篠田です。

学会やセミナーにいくと、HMTのブログ見てます!という声をちらほらと聞いて、うれしく思っています。もっと読者が増えるように、皆さんのお役にたつ技術情報を書いていきます。まずは、隔月の6回シリーズで「ほかのオミクス」について書いていきます。

今回はプロローグとして、「なぜ”ほかのオミクス”が必要か?」がテーマです。…

日本肝臓学会総会に参加してきました

こんにちは、HMTの大賀拓史です。全国的にすっかり梅雨入りしましたね。こちら鶴岡では、まだそれほど雨が降っていないので実感がありませんが、本番は来週あたりからだそうです。はたしておたまじゃくしは降ってくるのでしょうか…?

日本肝臓学会総会

6月3日~6日に開催された、日本肝臓学会総会に参加してきました。肝臓、というと「アルコール…」に思い至る方もいらっしゃるかもしれませんが、糖や脂質といったエネルギー代謝やタンパク質の合成、あるいは薬物代謝など、肝臓は体内の代謝で大きな役割を担っています。それだけに、メタボロミクスで様々な疾患に伴う代謝異常を考察する時は、肝臓での代謝の影響を常に意識しておくべきだと考えています。

今回の総会では特に、ウィルス性肝炎や肝癌、また、非アルコール性肝炎といった疾患に関する研究発表が多くなされていました。ウィルス性肝炎や肝癌の分野では、治療法の評価や予後予測のような臨床的な研究が多い一方で、ライフスタイルの変化に伴って近年問題となってきた非アルコール性肝炎では、基礎研究や診断基準に関する研究が中心のようでした。

今回の総会で勉強できたことの一つは、バイオマーカーに求められることとして、疾患の発見よりもむしろ、予後予測や治療法の有効性も含めた、鑑別診断のマーカー・診断基準が求められる場合がある、ということです。

例えば、基本的な治療法がある程度確立されたウィルス性肝炎についても、実際にはその療法が有効な人とそうではない人がいるため、出来るだけ早期に治療法の評価を行うこと求められているそうです。

現在そういった診断には、健康診断で得られる血中成分の指標などが主に用いられていますが、それだけでは不十分な鑑別診断の実現に向けて、代謝低分子の指標も新しく加えられるのではないかと考えています。

会場で質問に答えて下さった先生方、本当にありがとうございました。…

たかが3回、されど

こんにちは、HMTの大賀拓史です。

先日、鶴岡では天神祭が催されました。「化けもの祭り」とも呼ばれるこのお祭りでは、長襦袢を身にまとった参加者が編みがさと手拭いで顔を隠して「化けもの」に扮し、街を無言で練り歩きながら見物客にお酒やジュースを振る舞います。かつて大宰府に流された菅原道真公を悼みつつ、一方で当時の権力者に身元が分からない様にと、顔を隠してお酒を酌みかわしたのがその由来だとか。聞くところによると、3年間、友人知人に変装を見破られることなく天満宮にお参りができた暁には、願いごとが叶うのだそうです。今年は、どれくらいの方が念願の3度目を達成されたのでしょうか。

ところで、お願いごとというと、何故かやたらと3回という条件がつきますよね。三度目の正直、お三度参り、それから、流れ星に願い事を唱える数も。その内容にもよりますが、願い事を託すのにたったの3回だけ、というのは些か心許なく感じませんか?

さて、科学の世界では実験結果の再現性を確認するため、複数回の実験や検体の採取を行いますが、こちらでも、3回というのが一般的に求められる最小数ではないでしょうか。…

慶大先端研・国立がんセンターがメタボローム解析でがんと回虫 が同じ代謝を使うことを示唆

HMTの井元淳です。天気が崩れ始めましたね。週末の天気が心配です。

5月20日に慶應義塾大学先端生命科学研究所と国立がんセンター東病院の共同研究の成果として、メタボローム解析でがんが回虫と同じ代謝を使うことを示唆しているとした論文を発表したことが発表されました。…

[第1回メタボロミクスと統計解析] オミクスデータの判別

バイオメディカルグループ(統計解析)の山本博之です。

HMTに来て2年目ですが、学生の時からメタボロームデータのための多変量解析手法の開発など、統計解析に関する研究に取り組んできました。膨大なデータが得られるオミクスでは、得られたデータをどのように解析するか、が非常に重要となります。これから1年間、統計解析について、特にメタボロームデータなどのオミクスデータを扱う際に起こりうる、この分野特有の問題点や、統計関連の学会参加報告などを書いていく予定にしていますので、よろしくお願いします。

初回は5月20日~22日に日本計量生物学会の年会に参加し、その様子をご報告する予定だったのですが、残念なことに新型インフルエンザの影響で学会が中止になってしまいました。そこでその代わりと言ってはなんですが、今回はオミクスデータの判別問題について少しご紹介したいと思います。…

ifia Japan 2009に出展しました

HMTの井元淳です。今日はいい天気ですね。

ifiaJapan2009でプレゼンテーション

5月20日~22日の3日間東京ビッグサイトでifia Japan 2009が開催され、HMTも出展しました。昨年から、メタボロミクスが様々な分野に応用できることを多くの皆様に知っていただけるよう力を入れてきましたが、その一つとして、初めて食品関連の展示会に出展しました。

最終日に行ったプレゼンテーションでは、メタボロミクスによって代謝経路を可視化し、代謝の全体像を把握できること、バイオマーカーの探索や食品の機能性解析に有効なツールとなりえることなどをお話ししました。最終日の終了間際という時間帯にもかかわらず、たくさんの方にお越しいただき、ありがとうございました。

今年は新型インフルエンザの影響もあり、事前申込数は前年の約2割増しだったにもかかわらず、実際の入場者数は約2割減少したそうです。事務局はマスクを配布していましたが、実際には会場でマスクをしている人がたくさんいるという印象は受けませんでした。ifiaに限らず、マスクがどこも売り切れであると報道されていますし、実際にお店に行くと売り切れていますが、街を歩いていてマスクをしている人がそれほど多くないのが不思議です。

次は6月26日にChris Beecher教授、川村則行先生、鈴村謙一先生らをお招きして急激に進化するメタボロミクスの威力と題したセミナーを行います。ぜひご参加ください。…

質量分析討論会に参加しました

分析グループの佐々木一謹です。5月13日~15日に大阪で開催された第57回質量分析総合討論会に参加しました。

今回の討論会では分析担当取締役の石川からシンポジウム「メタボロミクス研究の最新動向と今後の展望」にてHMTのCE-MSの技術についてご紹介しました。多くの方々にご来場いただき、分析の分野でもメタボロミクスへの注目度の高さを感じることができました。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。…

絶食後の代謝変化

こんにちは、HMTの大賀拓史です。こちら鶴岡は、お休みのあいだ良い天気に恵まれていました。

日曜日で大型連休も終わり、今日からはまたバリバリお仕事を、という方もたくさんいらっしゃるでしょうか。一方で、体も心もすっかり「お休みモード」になってしまい、なんだか仕事に戻れない...なんて方もいらっしゃるかもしれませんね。

いくら頭では必要だと分かっていても、いきなり全力でというのは、ちょっとしんどいものです。まずは準備体操がてら、ちょっとした作業で気持ちを切り替えたりするのも良いかもしれませんね。

HMTでは上手い具合に、今日はお仕事の前に、定期の社内清掃がありました。休みボケの頭を回し始めるには、ちょうど良い作業量だったようです。

「作業量」を意味する「load」という単語ですが、実験では「負荷」という表現で使われたりします。ある一定の状態に、外部から刺激やストレス、つまり負荷を与えて、それに対する応答を見る、という実験はよく行われますよね。…

4月30日に山形県のアンテナショップが銀座にオープンします

HMT井元淳です。今日は寒いですね。

山形県のアンテナショップ「おいしい山形プラザ」が来週4月30日に銀座1丁目柳通りにオープンします。オープン前ですがおいしい山形プラザを訪ねてきました。

1階は特産品の展示販売、2階は山形のイタリアンを提供する「ヤマガタ サンダンデロ」というレストランと観光情報コーナーになっています。…

コンサルタントのウイリアムさんが来鶴されました

HMTの井元淳です。今日はあまり天気が良くないですね。

先週、HMTの海外事業展開のために、北アメリカ地域のコンサルタントをしてくださるウイリアムさんがはるばるアメリカ・ユタ州からHMT本社を訪問されました。ちょうど鶴岡では桜が満開のときで、非常に喜んでおられました。HMTの事業や研究についてのプレゼンテーションを行い、メタボローム漬けの3日間で「勉強することがたくさんあるよ…」とおっしゃっていましたが、プレゼンテーションを聞いただけで要点はきっちり掴んでいらっしゃいました。…

メタボロ太郎なう

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