研究開発本部の藤森です。今回は、何を対象にバイオマーカーを探索すべきか?についてセントラルドグマに着目して考えてみたいと思います。…
研究開発本部の藤森です。今回は、疾患バイオマーカー探索におけるメタボロミクスデータのリスクについてお話したいと思います。
健常者群とある疾患の患者群において、疾患バイオマーカーとなる代謝物質を液体クロマトグラフィー-飛行時間型質量分析計(LC-TOFMS)あるいはキャピラリー電気泳動-飛行時間型質量分析計(CE-TOFMS)によるメタボロミクスを用いて探索した場合、メタボロミクスデータとして、ピークの保持/移動時間、質量電荷比および面積を得ることができます。
健常者群と患者群で面積が大きく異なるピークが見つかったら、そのピークの保持/移動時間と質量電荷比の情報に基づいてそれがどの代謝物質に相当するかを決定し、それがバイオマーカー候補となります。
このとき注意しなくてはならないのが、ピークが一つであったとしても、保持/移動時間も質量電荷比も同じの2つ(以上)の代謝物質に由来している可能性があることです。
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